文献詳細
文献概要
今月の主題 血栓症とDIC DIC
重症肝不全における出血傾向とDIC
著者: 藤原研司1 持田智1
所属機関: 1埼玉医科大学第3内科
ページ範囲:P.1357 - P.1359
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●肝不全時のDICは,消化管出血をはじめとする重篤な出血症状を惹起し,その予後を規定する.特に,急性肝不全では合併頻度が高く,これを肝類洞を場として成立した場合は微小循環障害を生じ,広汎肝壊死の原因にもなる.
●早期診断が望まれるが,一時点で判定するのは困難である.末梢血血小板数や血液製剤投与前後での分子マーカーの変動を評価することが重要である.
●治療に際しては,ヘパリンなどアンチトロンビンⅢ依存性薬剤は禁忌であり,血液製剤により抗凝固活性を高めることと,アンチトロンビンⅢ非依存性薬剤を併用することが第一選択となる.
●肝不全時のDICは,消化管出血をはじめとする重篤な出血症状を惹起し,その予後を規定する.特に,急性肝不全では合併頻度が高く,これを肝類洞を場として成立した場合は微小循環障害を生じ,広汎肝壊死の原因にもなる.
●早期診断が望まれるが,一時点で判定するのは困難である.末梢血血小板数や血液製剤投与前後での分子マーカーの変動を評価することが重要である.
●治療に際しては,ヘパリンなどアンチトロンビンⅢ依存性薬剤は禁忌であり,血液製剤により抗凝固活性を高めることと,アンチトロンビンⅢ非依存性薬剤を併用することが第一選択となる.
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