文献詳細
今月の主題 炎症性腸疾患治療のジャイアント・ステップス
治療を睨んだIBDの臨床診断学
クローン病の画像診断
著者: 杉野吉則1 今井裕1 日比紀文23
所属機関: 1慶應義塾大学医学部放射線診断科 2慶應義塾大学医学部内科 3慶應がんセンター
ページ範囲:P.1486 - P.1490
文献概要
●クローン病の画像診断はほぼ確立されており,的確な検査が行われればほぼ確診がつけられる.診断が難しいものとしては,アフタ様病変のみからなる病像や,他の炎症性腸疾患(腸結核や潰瘍性大腸炎など)と紛らわしい病像を呈するものなどである.
●画像検査に際しては,クローン病と診断するだけにとどまらず,病変の罹患範囲や潰瘍の程度を明らかにし,病変の進行度や活動性を知って治療方針を決めたり,治療の効果を判定することが重要である.特に,高度の狭窄や難治性の瘻孔は外科的治療の対象となるので,X線で確実に表さなければならない.
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