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今月の主題 炎症性腸疾患治療のジャイアント・ステップス 治療を睨んだIBDの臨床診断学
免疫学的検査の治療的意義
著者: 渡辺守1
所属機関: 1慶應がんセンター
ページ範囲:P.1491 - P.1493
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●潰瘍性大腸炎およびクローン病では,ともに単に消化管のみの疾患でなく,全身性の免疫異常が存在するが,その免疫学的発症機序は全く異なる.
●炎症が慢性化すれば両疾患ともに,活性化された浸潤細胞からの炎症惹起物質による非特異的な炎症像が主体となるため,免疫学的検査においては同様の結果となり,両疾患の鑑別診断および治療法の選択に有用なものはほとんどない.
●免疫学的異常の追究から,炎症性腸疾患に対する新しい治療法,例えば免疫抑制剤の使用,白血球除去療法,抗CD4およびTNF抗体療法などが開発されてきたのは事実であり,今後もその追究は続けられるべきである.
●潰瘍性大腸炎およびクローン病では,ともに単に消化管のみの疾患でなく,全身性の免疫異常が存在するが,その免疫学的発症機序は全く異なる.
●炎症が慢性化すれば両疾患ともに,活性化された浸潤細胞からの炎症惹起物質による非特異的な炎症像が主体となるため,免疫学的検査においては同様の結果となり,両疾患の鑑別診断および治療法の選択に有用なものはほとんどない.
●免疫学的異常の追究から,炎症性腸疾患に対する新しい治療法,例えば免疫抑制剤の使用,白血球除去療法,抗CD4およびTNF抗体療法などが開発されてきたのは事実であり,今後もその追究は続けられるべきである.
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