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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻8号

1996年08月発行

文献概要

カラーグラフ 塗抹標本をよく見よう・8

リンパ球の異常・1

著者: 久保西一郎1 藤田智代2 浜田恭子3 高橋功4 三好勇夫1

所属機関: 1高知医科大学第3内科 2高知医科大学附属病院中央検査部 3高知県立中央病院血液検査科 4高知県立中央病院内科

ページ範囲:P.1593 - P.1596

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正常リンパ球
図1は,末梢血塗抹標本で見られる正常リンパ球である.図1aは小型リンパ球,図1bは大型リンパ球をそれぞれ示している.リンパ球は末梢血白血球の分類上,約30〜40%をしめる.正常人の白血球数を4,000〜8,000/mm3とすると,その絶対数は約1,200〜3,200/mm3くらいとなる.末梢血中のリンパ球の大部分(75〜80%)はTリンパ球で,15〜20%はBリンパ球と考えられている.残りの約5%はTでもないBでもない,いわゆるnon T/non B(null cell)タイプのリンパ球と考えられている.このnon T/non Bリンパ球は,図1bで示した大型で細胞質の中に顆粒を有する細胞(large granular lymphocyte)で,naturalkiller活性を持っていると考えられている.図1bをよく見るとazur顆粒があるのだが,分かっていただけるだろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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