文献詳細
文献概要
今月の主題 レディースクリニック 女性と消化器疾患
原発性胆汁性肝硬変(PBC)
著者: 渋谷明隆1 中沢貴秀1 西元寺克禮1
所属機関: 1北里大学医学部内科
ページ範囲:P.1722 - P.1725
文献購入ページに移動●原発性胆汁性肝硬変(PBC)の約90%が女性である.皮膚掻痒感,黄疸を特徴とするが,無症候性のほうが多い.
●無症候性PBCの予後は良好であるが,約20%は症候性に進展する.
●女性の胆汁うっ滞では必ずPBCを鑑別する.診断のポイントは胆道系酵素の上昇,IgMの上昇である.女性でこれらの所見を呈する症例では抗ミトコンドリア抗体(AMA)を検査する.
●肝生検は診断・病期の確定に重要であるが,時にsampling errorがある.
●治療にはウルソデオキシコール酸(UDCA)が有効であるが,進展した肝硬変例では肝移植が必要になる.
掲載誌情報