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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻9号

1996年09月発行

文献概要

Drug Information 副作用情報・6

薬剤性ショック(4)—過量中毒性ショック

著者: 浜六郎1

所属機関: 1阪南中央病院内科

ページ範囲:P.1815 - P.1818

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リドカイン持続点滴後にみられたショック
【症例】62歳,女性.心室頻拍治療のためリドカインを最初50mg,40分後に30mgを静注後1.5mg/minの速度で持続点滴していたところ,当初184/96mmHgあった血圧が,約4時間後96/66mmHgに低下.リドカインの過量と考え,持続点滴を中止.維持補液のみとしたが,中止2時間後には血圧が78/60mmHgと低下.粘膜症状や喘鳴,四肢末梢の刺激感などアナフィラキシー特有の症状はなかったので,過量中毒型ショックと考えた.ノルアドレナリン2アンプルを400mlの補液に加えて36ml/hrで点滴開始.10分後には100/70mlと血圧は回復.90/110mmHgに収縮期血圧を保つように調節し,ノルアドレナリン開始約9時間後には中止.1978年当時,血中濃度はまだ測定できていなかった.
 このほかクロルプロマジン(ウインタミン®)やハロペリドール(セレネース®),局所麻酔薬のリドカイン(キシロカイン®),ブピバカイン(マーカイン®)などによる過量中毒型ショック例も当院では報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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