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カラーグラフ 塗抹標本をよく見よう・13
白血病(3)
著者: 久保西一郎1 藤田智代2 森澤美恵2 浜田恭子3 高橋功4 三好勇夫1
所属機関: 1高知医科大学第3内科 2高知医科大学附属病院中央検査部 3高知県立中央病院血液検査科 4高知県立中央病院内科
ページ範囲:P.145 - P.150
文献購入ページに移動前回は,急性骨髄性白血病(acute myeloidleukemia:AML)のうち,FAB分類M0からM3までを紹介した.今回はM4からM7までを紹介する.
図1は,FAB分類でAML-M4の急性骨髄単球性白血病(acute myelomonocytic leukemia:AMMoL)の末梢血塗抹標本である.骨髄系へ分化している細胞と,単球系へ分化している細胞とが混在している.図2は,M4の骨髄塗抹標本である.未熟な骨髄系細胞と単球系細胞とが混在している.この標本では,胞体にアズール顆粒を有する細胞が骨髄系細胞と考えられ(図中→),胞体が比較的豊かでアズール顆粒を含まず,核に特有のくびれを有するものが単球系細胞と考えられる(図中▲).それらよりも未熟で顆粒のない芽球様の細胞になると,それが骨髄芽球なのかあるいは単芽球なのかを明確に区別することは難しい.
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