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増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた MRIで何がわかるか 頭部
下垂体
著者: 青木茂樹1
所属機関: 1山梨医科大学放射線科
ページ範囲:P.79 - P.91
文献購入ページに移動MRIは,その高い組織分解能と骨のアーチファクトのないこと,任意の断面が容易に得られること,さらに,後葉系ではある程度の機能もわかることなどから,下乗体部の形態診断のgold standardとなっている.炎症性病変,腫瘤性病変での有用性は非常に高く,MRIの適応は形態診断を必要とするほとんどの病変となる.例外は少ないが,小動脈瘤や一部の硬膜動静脈瘻の場合は,血管造影のほうが優れる.
下垂体部でMRI検査を行おうと考えるのは,主に次の3つの場合が考えられる.一つは,下垂体ホルモンの異常が疑われる場合,もう一つは,視神経,III-VI脳神経などの傍鞍部の局所症状がみられる場合,最後に単純写真,CT,頭部全体のMRIなどで下垂体に腫瘤が疑われた場合である.
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