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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻11号

1997年10月発行

文献概要

増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた MRIで何がわかるか 頭頸部

頭頸部

著者: 鈴木恵子1 大川智彦1

所属機関: 1東京女子医科大学放射線科

ページ範囲:P.193 - P.199

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MRIの適応
 頭頸部領域は,頭部と同様にMRIの最も良い適応部位である.特に,呼吸による動きや歯のアーチファクトも少なく,濃度分解能も優れているために,CT以上に病変の広がりを診断することができる.頭頸部のなかでもMRIが最も適する部位は,咽頭や口腔や喉頭,および耳下腺である.頭頸部のうちで,おのおのの画像診断の適する部位を表1に示した.
 咽頭や頸部食道については,それらの壁を形成する咽頭収縮筋や食道筋層がMRIで粘膜層と明瞭に分離されるため,悪性腫瘍においては筋層や筋層外への進展を診断することができる.また上咽頭では,頭蓋底の骨髄への癌の浸潤はMRIで明瞭に描出される.通常,CTでは骨の皮質の破壊性変化の描出は良好であるが,骨髄への浸潤についてはMRIのほうがずっと優れている.また上咽頭癌は,CTでは原発腫瘍とリンパ節転移が一塊となっていることが多いが,MRIでは分離して認められるなど,MRIのほうが病変の範囲の診断には有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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