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増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた MRIで何がわかるか 腎・副腎・膀胱
膀胱および前立腺・精嚢
著者: 杉村和朗1
所属機関: 1島根医科大学放射線科
ページ範囲:P.275 - P.281
文献購入ページに移動 内科医は,泌尿・生殖器の画像のうち,腎に関しては排泄性尿路造影やCT,超音波で接する機会が多い.一方,膀胱,前立腺,精嚢の画像を目にする機会は少ない.しかし,血尿の原因が膀胱に存在することは稀ではない.また,腎機能障害の原因が前立腺肥大症に起因することも多い.さらに,最近増加率が顕著な癌として前立腺癌がある.このような点から考えて,内科医にとっても,これらの臓器の画像診断について知識を持っておくことは重要である.
これらの臓器を直接観察する画像診断には,CT,超音波,MRIがある.経腹超音波は簡便で非侵襲的であるが,前立腺,精嚢の疾患に対する有用性は低いため,直腸内にプローベを挿入して検査する経直腸超音波(trans rectal ultrasonography:TRUS)が中心となっている.膀胱については,経腹超音波はスクリーニングとしての意味はあるものの,病期診断といった精査には適していない.造影CTは短時間で行えるため,リンパ節をはじめとする転移の診断には適している.しかし,局所の病期診断における有用性は限られている.
これらの臓器を直接観察する画像診断には,CT,超音波,MRIがある.経腹超音波は簡便で非侵襲的であるが,前立腺,精嚢の疾患に対する有用性は低いため,直腸内にプローベを挿入して検査する経直腸超音波(trans rectal ultrasonography:TRUS)が中心となっている.膀胱については,経腹超音波はスクリーニングとしての意味はあるものの,病期診断といった精査には適していない.造影CTは短時間で行えるため,リンパ節をはじめとする転移の診断には適している.しかし,局所の病期診断における有用性は限られている.
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