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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻12号

1997年11月発行

文献概要

今月の主題 臨床医のための遺伝子工学 遺伝子工学の臨床への応用 疾患解析への応用

自己免疫疾患

著者: 改正恒康1

所属機関: 1兵庫医科大学先端医学研究所

ページ範囲:P.2134 - P.2135

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 ヒト自己免疫疾患の病因に関しては,まだまだ不明な点が多い.しかも遺伝的背景および複数の病因が絡むと考えられるので,解析は非常に困難である.一方,マウスにも種々の自己免疫疾患を呈するモデルが存在するが,近年その機構の一部が解明され,ヒト自己免疫疾患の病因解明に有用な情報が提供されてきている.また古典的なモデルに加えて,トランスジェニックマウス,ノックアウトマウスのなかで自己免疫様の病態を引き起こすことが時に観察される.当然のことながら,遺伝子工学的に異常な状況を作成しているので,直接ヒト自己免疫疾患に結びつくのかは明らかではないが,病態の理解にとって貴重な情報であることは疑う余地がない.ここでは,自己免疫様病態を引き起こす変異マウスをいくつかのグループにまとめて概説してみたい(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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