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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻12号

1997年11月発行

文献概要

今月の主題 臨床医のための遺伝子工学 疾患治療への遺伝子工学の応用:遺伝子治療に向けて これからの遺伝子治療

循環器疾患の遺伝子治療

著者: 米満吉和1 古森公浩1 杉町圭蔵1

所属機関: 1九州大学医学部第2外科

ページ範囲:P.2177 - P.2179

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 心疾患,脳血管疾患など,動脈硬化に起因する疾病は国民死亡原因の第1位であり,その対策は急務である.循環器疾患において,臓器不全に陥る最大の原因は血管内腔の閉塞とそれに続発する臓器虚血であり,局所的な血管内腔の狭小化を制御する手段の確立,また虚血による臓器機能低下の回復が重要となる.また動脈硬化促進因子の制御も,発生予防上重要である.
 これまで多くの薬剤や血管内治療法が確立され,一定の成績を治めているものの十分な効果をあげているとは言い難い.近年,遺伝子治療によるこれらの問題の解決が期待されているが,臨床応用にはいくつかの越えるべきハードルがある.本稿では循環器領域,特に血管壁内膜肥厚と虚血性疾患の遺伝子治療研究の現状と今後の課題について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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