icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina34巻13号

1997年12月発行

雑誌目次

今月の主題 脳卒中プラクティス Overview

脳卒中診療の昨日・今日・明日

著者: 松岡秀樹 ,   峰松一夫

ページ範囲:P.2284 - P.2285

ポイント
●脳卒中の死亡率は低下しているが,発症率はこのところむしろ増加傾向に転じている.今後も超高齢化社会の到来のもと,脳卒中患者の実数は急増する見込みである.
●Diffusion MRIをはじめ,脳卒中の診断技術はめざましい進歩を遂げた.
●発症3時間以内の虚血性脳血管障害例に対するt-PAの静脈内投与が米国において認可された.
●新しい脳保護薬や血管内手術,低脳温療法などが,今後の脳梗塞急性期治療法として検討中である.
●今後,一般住民や非専門医への啓蒙,脳卒中専門医の育成など,“brain attack”時代に対応しうる診療体制の構築が急務である.

脳卒中診療のための基礎知識—予防と病型分類

脳卒中の危険因子と発症予防

著者: 清原裕

ページ範囲:P.2286 - P.2288

ポイント
●近年,わが国では降圧治療の普及により,脳卒中に及ぼす高血圧の影響が減少した.
●降圧薬治療の対象とならない軽度の血圧上昇も脳卒中のリスクとなる.その管理をいかに行うかが大きな問題である.
●肥満,耐糖能異常,高脂血症など代謝異常が増加し,脳梗塞の危険因子としての重要性が増している.
●多量飲酒,喫煙は脳卒中の危険因子となる.
●脳卒中の予防には,肥満の是正,運動,飲酒・喫煙の制限などライフスタイルの修正がこれまで以上に重要である.

心疾患に対する対応

著者: 山之内博

ページ範囲:P.2289 - P.2291

ポイント
●心由来の脳塞栓の原因として最も多いのは,心房細動,ことに非弁膜症性の心房細動(NVAF)である.
●AFに伴う塞栓の一次予防にワルファリン治療は有効である.アスピリンの効果はまだ確認されていない.
●脳塞栓の再発予防に長期間のワルファリン治療(抗凝固療法)は有効である.
●長期間の抗凝固療法では出血性合併症に注意する必要がある.

血管病変の検出と対応

著者: 賓學英隆 ,   松本昌泰 ,   堀正二

ページ範囲:P.2293 - P.2295

ポイント
●血管雑音の聴取や脈拍の触知,種々の部位での頻回の血圧測定など,日常の基本診察手順を怠らないことが,血管病変の検出に極めて重要である.
●病変の存在を疑った際には,血管走行に沿って,中枢と末梢を検索する.
●病変検索には,超音波などの非侵襲的検査から開始し,慎重な適応決定のうえで侵襲的検査に移る.
●頭頸部の診察のみならず全身の動脈硬化性血管病変の検出が,脳卒中予防に有用である.
●個々の血管病変への対応のみならず,全身の動脈硬化の進展予防が重要である.

脳卒中の病型分類

著者: 奥田聡

ページ範囲:P.2296 - P.2298

ポイント
●米国National Institute of Health(NIH)のNational Institute of Neurological Disorders and Stroke(NINDS)による脳血管障害分類IIIについて概説する.
●臨床病型としては,A.無症候性脳血管障害,B.局所脳機能障害(一過性脳虚血発作と脳卒中),C.血管性痴呆,D.高血圧性脳症に大別される.
●脳梗塞は発生機序で血栓性,塞栓性,血行力学的に3分類,臨床分類としてアテローム血栓性,心塞栓性,ラクナ梗塞に3分類される.

発症時の外来診療のポイント

初診時の問診・診察の流れ

著者: 高木誠

ページ範囲:P.2301 - P.2303

ポイント
●脳卒中の疑われる患者が来院した場合は,まず的確かつ迅速な問診と診察を行った後に頭部CTを施行すべきである.
●問診では発症時の状況と経過,症状の内容と随伴症状,脳卒中のリスクファクターの有無について聴くことが必要である.
●問診と神経学的診察は,病巣の局在診断と同時に,脳卒中の病型や原因の診断にも有力な情報を与える.
●脳卒中の神経学的診察では,軽い片麻痺,神経眼科的所見,高次皮質徴候についての所見のとりかたと解釈に習熟すべきである.

頭痛・めまい・しびれと脳卒中

著者: 秋口一郎

ページ範囲:P.2305 - P.2308

ポイント
●急性の頭痛を訴える患者のなかには,くも膜下出血,脳内血腫,髄膜炎などのように,早急な外科的,内科的処置を必要とする疾患が少なくない.したがって,CTスキャン,腰椎穿刺を緊急に行い,これらを鑑別する必要がある.
●脳卒中によるめまいはほとんどが回転性めまい(vertigo)で,頭位に関連せず起こり,数分異常持続することが多い.頭痛を伴う場合,小脳出血やくも膜下出血,脳幹症候を伴うときは脳幹虚血・脳幹梗塞を考える.
●脳卒中患者がしびれを訴える場合には,特に後外側視床,内包後脚や放線冠のsuprathalamin lesion,延髄外側の梗塞,出血に注意する.

一過性脳虚血発作への対応

著者: 西丸雄也

ページ範囲:P.2309 - P.2311

ポイント
●一過性脳虚血発作は,虚血によって生じた脳の局所症状である.
●発症は突然であり,24時間以内に消失する.
●病歴の聴取は具体的な事柄に注意する.
●数年以内に,約30%の症例に脳梗塞が発症する・
●動脈の高度狭窄を持つ症例から脳梗塞の発症が多い.
●自覚症状がなくても,微細な症状を検診する.
●頸動脈の血管雑音,不整脈,起立性血圧低下に注意する.
●頻回に繰り返しているTIA,心原性と考えられる場合は即日入院させる.

入院・転送の判断とそのタイミング

著者: 原靖幸 ,   橋本洋一郎 ,   寺崎修司

ページ範囲:P.2312 - P.2315

ポイント
●脳卒中は,心筋梗塞の“heart attack”と同様,発症後直ちに救急対応すべき“brainattack”である.
●脳卒中の症候を見逃すことなく,かつ他疾患との鑑別も考慮に入れた診断が重要で,脳卒中であれば症候が軽くともX線CTを備えた病院への入院が必要である.
●くも膜下出血,脳出血は手術の適応がある症例,脳梗塞ではアテローム血栓性脳梗塞,心原性脳塞栓症,その他の脳梗塞,原因不明の脳梗塞は専門病院への転送が必要である.

診断・治療のための諸検査

一般検査—血液・髄液・胸部X線・心電図など

著者: 立花久大

ページ範囲:P.2317 - P.2319

ポイント
●意識障害はあるが,局所神経症候が明らかでない場合,代謝性脳症も考慮する.
●発熱,意識障害,けいれん,行動異常などを伴う場合,脳炎,髄膜脳炎を疑い髄液検査をする.
●脳卒中患者では心不全,不整脈があると,脳循環動態をさらに悪化させる可能性があるため,胸部X線検査,心電図などにて早期に発見する.
●脳卒中患者でも急性期に中枢起源の心電図異常を呈することがある.
●脳血栓症では主として血小板機能が亢進するのに対し,脳塞栓症では主として凝固・線溶系が亢進状態にある.

急性期の頭部CT・MRI

著者: 北川泰久

ページ範囲:P.2320 - P.2324

ポイント
●脳梗塞の超早期診断にはMRIがCTに比べ優れ,発症3〜6時間に診断が可能である.一方,超急性期の脳出血の診断にはCTがMRIに比べて優れ,発症直後に診断が可能である.
●脳梗塞発症早期には,閉塞したり血流が遅延した血管はMRIのT2強調画像で等信号となる(flow voidの消失).
●脳梗塞では超急性期に病巣側の脳溝の消失,島皮質の不鮮明化,レンズ核の不鮮明化がみられることがあり(early CT sign),また中大脳動脈内の血栓をCT上,高吸収域として捉えられることがある(hyperdense middle cerebral artery sign).
●diffusion MRI(拡散強調画像)は発症1時間前後の超急性期,虚血性脳血管障害の診断と病態の把握に,FLAIR法は脳表や脳室に接する病変の診断に有用である.

動脈病変の診断—超音波検査

著者: 半田伸夫 ,   杉谷義憲

ページ範囲:P.2325 - P.2329

ポイント
●超音波による脳血管の評価には,経食道心エコー法,頸部血管超音波法,経頭蓋超音波法がある.
●脳卒中発症前期には脳血管の動脈硬化の指標として,また脳卒中発症の予測因子として頸部血管超音波法での頸動脈評価が有用である.
●脳卒中発症時期(発作時)には,頸部血管超音波法による内頸動脈閉塞,高度狭窄の診断が最も有用な所見であり,経頭蓋超音波法による中大脳動脈の主幹部の閉塞の診断も参考となる.
●脳卒中慢性期には,超音波法によるこれらの血管病変の追跡調査が重要となる.

動脈病変の診断—脳血管造影・MRA

著者: 上原敏志

ページ範囲:P.2330 - P.2333

ポイント
●MRAなどの非侵襲的検査法の進歩・普及により,脳動脈病変の診断における脳血管造影の適応は大きく変わりつつある.
●閉塞性脳動脈病変の診断において,MRAは偽陰性が非常に少ないことなどからスクリーニング法として有用である.
●現時点では,MRAの空間分解能や末梢血管の描出能は脳血管造影には及ばず,急性期脳梗塞例や外科的治療を必要とする例などに対する脳動脈病変の詳細な評価には脳血管造影が必要である.

脳血流の測定—SPECT

著者: 中川原譲二

ページ範囲:P.2335 - P.2337

ポイント
●脳塞栓症急性期の脳血流SPECT診断では,虚血性ペナンブラ(ischemic penumbra)を可及的早期に診断し,血栓溶解療法の適応を判定することが重要である.
●虚血性ペナンブラにおける脳梗塞の発生には,残存する脳血流量と脳虚血の持続時間の2つの要因が関係する.
●脳血栓症急性期の脳血流SPECT診断では,血行力学的脳虚血のstage分類が重要である.
●血行力学的脳虚血は,安静時脳血流量の維持と脳循環予備能の低下がみられるstage Iと,安静時脳血流量の低下と脳循環予備能の喪失がみられるstage IIとに分類される.

心疾患の検索—心電図・超音波検査など

著者: 矢坂正弘

ページ範囲:P.2338 - P.2340

ポイント
●脳血管障害は心疾患と深い関連性がある.心原性脳塞栓症では心疾患がその原因であり,他の脳血管障害でも約4割に心疾患を合併する.
●内頸動脈閉塞患者における第一の死因は心筋梗塞である.
●脳血管障害では塞栓源や合併症としての心疾患を評価するため,長時間心電図,負荷心電図,経胸壁断層心エコー図検査,経食道心エコー図検査および造影心CT検査などが用いられる.
●塞栓源としての心内血栓の病態や卵円孔開存を確認するためのコントラスト経食道心エコー図検査についても言及した.

診断法のトピックス—diffusion MRI,perfusion MRI

著者: 長谷川泰弘

ページ範囲:P.2341 - P.2344

ポイント
●Diffusion MRIにより,脳虚血病巣を発症後数分以内に明瞭な高信号域として抽出することが可能である.
●これは,主に膜イオンポンプ機能の破綻による細胞外から細胞内への水の移動(cytotoxic edema),膜透過性の変化を反映している.
●良好なコントラストが得られるため,皮質領域に限局する病巣や小梗塞巣の同定も容易であり,新旧病巣の鑑別にも有用である.
●Perfusion MRIの追加により脳灌流の情報を得れば,発症数時間以内に病態に即した治療法を選択,開始することが可能となり,治療効果の客観的評価も可能となるものと期待される.

超急性期(発症数時間以内)治療—現状と問題点

血栓溶解療法

著者: 森悦朗

ページ範囲:P.2345 - P.2347

ポイント
●血栓溶解療法は血栓溶解の速度や程度を高め,早期の再開通を促進する.
●発症3時間以内の患者でrt-PA全身投与の有用性が示され,虚血性脳血管障害急性期の基本的な治療戦略の一つなりつつある.
●血栓溶解療法によって症状の悪化を伴う梗塞の出血性変化の頻度は増加する.
●本邦では現在のところ血栓溶解療法は実験的治療であり,臨床試験の枠内で十分な倫理的配慮を行ったうえで実施されるべきである.

脳保護薬・脳低温療法

著者: 松本昌泰 ,   堀正二 ,   柳原武彦

ページ範囲:P.2348 - P.2351

ポイント
●虚血による神経細胞死の分子メカニズムとしてグルタミン酸-Ca仮説,NO仮説などが提唱され,フリーラジカルの重要性も指摘されている.
●虚血性神経細胞死にはネクローシス以外に,アポトーシスの関与も想定されている.
●虚血の発生から神経細胞死に至る分子メカニズムに基づきグルタミン酸受容体拮抗薬をはじめとした各種の脳保護薬が開発され,その臨床治験が進行しつつある.
●虚血性神経細胞死に対する脳低温療法の有効性が示され,臨床応用も始まっているが,なお実験的治療の段階にある.

急性期の治療

脳卒中急性期治療の原則

著者: 棚橋紀夫

ページ範囲:P.2353 - P.2355

ポイント
●脳卒中急性期では,安静,呼吸管理,血圧管理,補液が重要である.
●急性期の高血圧では,異常高血圧(220/130mmHg以上)以外は降圧を必要としない.
●主幹動脈閉塞の場合は,脳循環自動調節能の障害がみられる場合があり頭部挙上に注意を要する.
●脳卒中急性期患者では肺炎,静脈血栓症,肺塞栓,褥瘡,関節拘縮などの予防のため,体位変換,麻痺肢の他動運動を発症24時間以内に開始する.

心原性脳塞栓症の急性期治療

著者: 岡田靖

ページ範囲:P.2356 - P.2359

ポイント
●急性期治療では,抗脳浮腫療法および再発予防の早期抗凝血薬療法が重要である.
●脳浮腫の程度に応じて10%グリセロールを1〜2週間使用する.1回200mlを1〜2時間で,4〜8時間ごとに点滴投与する.
●開頭外減圧術は脳ヘルニアのおそれのある劣位半球・小脳半球の大梗塞に勧められる.
●早期抗凝血薬療法は,感染性心内膜炎,大梗塞,高血圧(180mmHg以上)例を除外して,発症24時間後よりヘパリン(20単位/kg/hrまたは10,000単位/日)の微量持続点滴で開始し,経口ワルファリンへ移行する.

アテローム血栓性脳梗塞の急性期治療

著者: 長尾毅彦 ,   濱本真 ,   赫彰郎

ページ範囲:P.2361 - P.2365

ポイント
●血管狭窄部位と残存血流量の評価が重要である.
●急性期の降圧療法は絶対に行ってはならない.
●神経症状が安定するまで,安静を保ち,頭部挙上は慎む.
●治療は複数の治療法を組み合わせて行う.
●急性期の外科的血行再建術は有用性が認められていない.

ラクナ梗塞の急性期治療

著者: 早川功

ページ範囲:P.2366 - P.2369

ポイント
●急性期でのラクナ梗塞の診断は,臨床症候,危険因子,既往歴とCT所見より判断し,発症後できるだけ早くに治療を始める.
●十分に補液することが治療の基本である.
●進行のみられないものは,早期よりリハビリテーションを始めること,および危険因子の治療が主体となる.進行がみられるものは,それぞれの病態に応じて特殊治療を行う必要がある.
●亜急性期(発症1〜3週)には,CTを繰り返し行ったり,MRI+MRAなどの補助検査により確定診断をする.画像診断で神経症状と合致する病巣が得られても,①ラクナ梗塞より大きい,②境界領域や皮質枝領域に梗塞巣を認める,③TIAや心房細動がみられる場合は,臨床病型としてアテローム血栓性脳梗塞または心原性脳塞栓症である可能性が,ラクナ梗塞の臨床症候を呈していても20〜30%存在する.

脳出血の急性期治療

著者: 川村伸悟 ,   安井信之

ページ範囲:P.2371 - P.2373

ポイント
●現病歴,既往歴,呼吸,血圧,神経症状などをチェックし,CTを迅速に行う.脳出血は高吸収域として現われ,その存在自体は判定が容易.
●脳出血は様々な原因で生じ,それぞれの病態に合った治療法を選ぶべきである.磁気共鳴撮影(MRI)やMRI血管撮影(MRA),脳血管撮影を可及的早期に行い,鑑別する.
●高血圧性脳出血の治療方針は,年齢,重症合併症の有無,神経学的重症度,出血の進展部位や量,発症後の経過時間などを総合判断して決める.
●発症後6時間以内は,再出血の予防や早期発見に努め,血圧管理が重要である.

くも膜下出血の急性期治療

著者: 鈴木倫保 ,   小川彰

ページ範囲:P.2374 - P.2377

ポイント
●くも膜下出血の診断で最も大事なことは,「くも膜下出血」を疑うことである.
●くも膜下出血のCT診断で誤りやすいのは,基底槽や脳溝にhigh densityを伴わないときである.このような場合は,通常髄液のdensityである部分が判別できないことや,腰椎穿刺から診断を行う.
●脳内血腫の症例では基底槽・脳溝のhigh density areaに留意し,くも膜下出血を見逃さない.
●くも膜下出血の急性期管理で最も大事なことは,再破裂の予防である.そのために血圧管理・鎮静が必要である.
●重症くも膜下出血では呼吸管理や心電図のモニタリングが必須である.

急性期脳合併症(脳浮腫・出血性梗塞など)の治療

著者: 永積惇

ページ範囲:P.2378 - P.2383

ポイント
●脳浮腫は脳卒中急性期には必ず出現し,その程度が予後を左右する.
●脳浮腫の進展は脳塞栓で急激であり,次いで脳出血である.このため,抗脳浮腫療法が脳卒中の急性期の第一選択である.神経内科医はグリセロールを用いるが,脳浮腫の程度が強い場合や外科的治療を行う場合は,マンニトールやステロイドホルモンを使用する場合もある.
●出血性梗塞は虚血性の脳卒中に起こってくる.
●最も頻度が高いのは脳塞栓症である.特に脳塞栓症急性期や抗凝血薬療法を行う場合は発現頻度が高い.また,近年脳塞栓超急性期にt-PA製剤を動注する場合も多いため起こりやすい.
●脳血栓症急性期では抗血小板療法や抗トロンビン製剤を用いることが多いため,CTなどで出血性脳梗塞のチェックを行う必要がある.

進行性の症例に対する対応

著者: 米原敏郎 ,   徳永誠 ,   松本典子

ページ範囲:P.2384 - P.2387

ポイント
●進行性脳梗塞には種々の病態を含むものが存在し,治療のgolden standardは存在しない.
●できるだけ早期に適切な病型診断をし,各病型に応じた治療法を選択することが肝要である.
●アテローム血栓悸生梗塞に対しては血栓伸長の阻止(抗凝血薬)と側副血行の援助(血液希釈療法)を行う.
●心原性塞栓に対しては脳浮腫対策と再発予防が重要である.
●その他の脳梗塞に対しては原因疾患に対する治療が重要である.

脳卒中急性期のリハビリテーション

著者: 蜂須賀研二

ページ範囲:P.2388 - P.2389

ポイント
●急性期のリハビリテーション(以下リハ)管理の基本方針は可及的早期に離床させることであり,リハ看護は良肢位を保持し褥瘡を予防すること,機能訓練では関節可動域と筋力を維持することが目的である.
●適切な急性期リハにより,歩行能力や日常生活の自立度を高め,入院期問を短縮することができる.
●早期離床を進めるのであれば急性期リハの一部は簡略化できる.

慢性期の管理

各病型の長期予後と再発の実態

著者: 横田千晶

ページ範囲:P.2391 - P.2393

ポイント
●わが国の脳卒中の死亡率は,1965年以降大幅に減少したが,人口の高齢化に伴い,脳梗塞発症率はむしろ相対的に上昇している.
●脳卒中再発率は,年間平均4〜6%であり,初回発作後3年以内の再発が多く,しかも同じ病型の再発が多い.
●臨床病型別では,アテローム血栓性脳梗塞の予後が不良である.本症は虚血性心疾患を高率に合併する.
●脳梗塞再発に関連する因子に,高血圧,心疾患(虚血性心疾患,うっ血性心不全)をあげる研究が多い.

心原性脳塞栓症の長期管理

著者: 内山真一郎

ページ範囲:P.2394 - P.2396

ポイント
●心原性脳塞栓症は左心房,左心室,静脈の血流うっ滞により生じるフィブリン主体の血栓に由来するので,原則として抗凝固療法が第一選択となり,慢性期の再発予防にはワーファリン®が用いられる.
●原因として最も多い非弁膜症性心房細動では,血栓塞栓症の既往のほかに60歳以上,高血圧,心不全,左房拡大が危険因子となるので,これらの危険因子を有する患者ではワーファリンによる一次予防の適応があり,INR2.0〜3.0が治療域である.

アテローム血栓性脳梗塞・ラクナ梗塞の長期管理

著者: 紺野衆 ,   東儀英夫

ページ範囲:P.2397 - P.2399

ポイント
●抗血小板療法は,脳梗塞の再発を23%減少させる.
●アスピリンジレンマを考慮すると,アスピリンの適切な投与量は80〜320mgの範囲にあると思われる.至適用量は約300mgである.
●アスピリンの主な副作用は,消化管出血,アスピリン喘息である.
●チクロピジンの抗血小板作用は,フィブリノゲン濃度300mg/dl以下で発揮される.
●チクロピジンの主な副作用は,顆粒球減少症,肝機能障害,発疹である.
●脳梗塞の長期管理では,高血圧,糖尿病,高脂血症,Hct(ヘマトクリット)などの危険因子の管理が重要である.

脳梗塞の外科的再発予防—CEAを中心に

著者: 塚原徹也

ページ範囲:P.2400 - P.2401

ポイント
●症候性の高度内頸動脈狭窄症に対しては6%以下,無症候性の高度内頸動脈狭窄症に対しては3%以下の手術合併症で頸動脈内膜剥離術(CEA)が行われれば,外科的治療は内科的治療に比して脳卒中の予防効果が高いことが確認されている.
●ただし,CEA適応症例には全身の血管閉塞性病変,特に心虚血性病変の有無の検討が必要であり,心虚血病変が存在した場合には,CEAの周術期には心筋梗塞発生の危険性が増大することも指摘されており,手術適応には慎重を要する.
●わが国では,欧米に比して脳梗塞の責任病巣として内頸動脈狭窄が診断される例がいまだ少なく,脳血管障害症例には頸動脈狭窄病変を念頭に置き,頸動脈雑音の聴取やエコー検査さらにMRAなどをルーチンに行うことが必要である.

危険因子管理—特に血圧管理

著者: 井林雪郎

ページ範囲:P.2403 - P.2406

ポイント
●脳卒中の一次予防と同様,二次予防においても,高血圧をはじめとする危険因子の管理や日常生活の指導が大切である.
●脳卒中通院患者の約7割は高血圧を有しており,引き続き高血圧の管理が必要である.
●Ca拮抗薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬は,脳血流増加作用,脳血流自動調節能改善作用,抗動脈硬化作用,抗痴呆作用などを併せ持ち,使いやすい.
●主幹脳動脈に狭窄・閉塞のあるもの,高齢者,心不全を伴う例などでは,わずかな降圧でも脳循環不全をきたしやすいので,血圧を下げ過ぎないように留意すべきである.
●慢性期の血圧管理については,動脈硬化の進展を防ぎ再発率を低下させるとの報告が多いが,病型別の至適血圧レベルについては不明な点も多く,今後の課題であろう.

脳循環代謝改善薬は有効か

著者: 長田乾

ページ範囲:P.2407 - P.2410

ポイント
●脳循環改善薬は脳卒中後遺症の自覚症状の改善に,脳代謝改善薬は精神症状の改善に有効性が高いとされているが,その病態生理学的な背景は明確ではない.
●脳循環改善薬には脳梗塞再発抑止効果も期待されている.
●脳代謝改善薬には,脳血管性痴呆やアルツハイマー病に対する効果が期待されている.
●多くの脳循環代謝改善薬では,プラセボを対照とした薬効の再評価が,現在大規模に行われている.

付)脳卒中の治療薬および外科的処置一覧

著者: 松岡秀樹

ページ範囲:P.2412 - P.2413

脳卒中の治療薬(いわゆる脳循環代謝改善薬を除く)
*わが国で保険適用がとれていないものも含む

理解のための32題

ページ範囲:P.2415 - P.2421

カラーグラフ 感染症グローバリゼーション・9

国際的に再び広がりを見せている住血吸虫症

著者: 西山利正

ページ範囲:P.2433 - P.2438

 世界的に住血吸虫は約2億人ものヒトが感染しているといわれ,極めて重要な寄生虫疾患の一つである.ヒトに本来寄生する住血吸虫は,主に日本住血吸虫(Schistosoma iaponicum),マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni),ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobinm)の3種類に分類され,東アジア,東南アジア,アフリカ,中南米などに広く分布している.また最近,これら住血吸虫の一部浸淫地では,灌概やダム建設など治水工事のために中間宿主である淡水産の貝が増殖し,大流行の兆しをみせている.これらの状況をふまえ,わが国でも輸入住血吸虫症を経験する可能性が増加すると考えられる.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.2425 - P.2430

図解・病態のメカニズム 腎疾患・12

多発性嚢胞腎

著者: 柏木哲也 ,   飯野靖彦 ,   赫彰郎

ページ範囲:P.2439 - P.2444

概念
 多発性嚢胞腎は遺伝性疾患であり,常染色体優性多発性嚢胞腎(Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease:以下,ADPKD)と常染色体劣性多発性嚢胞腎(Autosomal RecessivePolycystic Kidney Disease:以下,ARPKD)の2つがある.ARPKDは6,000〜60.000人に1人の発生頻度であり,約75%は生後早期(数時間〜数日)で死亡し,生命予後が悪い.他の25%は20歳までにほとんどが腎不全となり,透析あるいは移植療法が必要になる.
 一方,ADPKDは米国では1,000人に1人と高率の発症(米国には20〜30万人)で,遺伝性腎疾患の中で最も頻度が高い.日本では1994年推定受領患者数15,000人で,このうち透析患者は5,000人で全透析患者(15万人)の3〜5%を占める.この疾患は腎肝膵に多発性嚢胞を認め,また気管支拡張症,脳動脈瘤,僧帽弁逸脱などを合併する頻度が高い.現在までに,PKD1遺伝子,PKD2遺伝子の2つの遺伝子異常が見つかっている.

内科医が知っておきたい小児科学・最近の話題・12

乳幼児突然死症候群の現状と対策

著者: 太神和廣

ページ範囲:P.2451 - P.2454

 わが国の乳児死亡率が世界でもトップクラスの低率であることは周知のとおりであるが,現在のわが国の乳児の死亡原因については,小児科以外の一般内科臨床医にはあまり知られていないと思われる.平成7年の人口動態統計においては,0歳乳児の死因順位は第1位が先天異常,第2位が周産期の呼吸障害,そして第3位が乳幼児突然死症候群(Sudden lnfant Death Syndrome;SIDS)であり,これは1歳未満の全死亡の10.4%を占め,この年にわが国では初めてSIDSが死因順位の上位にランクされた.このことは必ずしもSIDSがわが国で増加していることを意味するわけではないが,先進諸国においては新生児期を除く1歳までの間の乳児死亡に限るとSIDSが1位であることが多いので,この意味ではわが国の乳児死亡の原因も先進国の仲間入りをしたといえよう.
 乳幼児突然死症候群とは「それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず,しかも死亡状況および剖検によってもその原因が不詳である乳幼児に突然の死をもたらした症候群」と定義されている1).この定義にもあるように,SIDSと診断するには厳密には剖検が必須である.なぜなら,乳幼児に突然の死をもたらすものには多くの病態が存在し,これらを除外する必要があるからである(図1).

CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・12

医師の体調が悪くとも診療しなければならないとき

著者: 箕輪良行 ,   柏井昭良 ,   竹中直美

ページ範囲:P.2456 - P.2457

症例 予約患者への膝関節腔注入がつらい
 66歳のマルヤマさんは慢性甲状腺炎と両膝の変形性関節症とで,月に一度規則正しく来院する.いつものとおり朝一番でやって来た彼女は,微笑みかけながら診察を受けていた.
 「先生,今日は顔色がよくないんじゃないですか? どこかお身体でも悪いのですか」

Drug Information 副作用情報・21

薬剤性血液障害(2)—白血球減少・無顆粒球症(その2)

著者: 浜六郎

ページ範囲:P.2447 - P.2450

5.抗癌剤系免疫抑制剤(前号より続く)
 もともと抗癌剤として有名なメトトレキサートやイムラン®などが免疫抑制剤として使用される場合,医師にも薬剤師にも「もとは抗癌剤」という知識も認識もしっかりとある.だから,抗癌剤としての副作用が生じないかどうかを慎重に観察し,相互作用についても注意が行き届き,かえって安全である.しかし,グスペリムス,ブレディニン®,サンディミュン®など,最初から免疫抑制剤として登場してきた薬剤の場合に,「投与量を増やせば抗癌剤と同じ」「抗癌剤としての性質がある」ので「骨髄抑制を生じやすい」というような認識があるだろうか.特に,ブレディニン®などは,カルフェニール®やペニシラミンなどと同じDMARDSのなかに分類している文献もあるくらいだから,整形外科医の間にも,そのような認識がきちんと浸透しているかどうか問題である.もしも,ソリブジンの場合のように,抗癌剤の代謝に不可逆的に拮抗するような薬剤が導入されたら,たちまちのうちに抗癌剤としての性質を発揮し,多数の死亡者を出す危険性さえある.
 もともとの物質の性質をよく認識して,白血球減少などの副作用の危険性があること,そのとき出現しうるので注意しておかなければならない症状は「これこれだ」ということを,口頭だけでなく,文書で提供することはとりわけ重要である.

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・32

1800年前の臨床医アレタイオス

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.2458 - P.2459

 「(脳卒中のとき)脊髄のように頭よりも下で病気が始まれば,同じ側に麻痺が起きる.しかし,頭がやられると,右側がやられたときは身体の左側が麻痺し,左側だと右側が麻痺する.この原因は神経の始まりの交叉のためである.」「破傷風では,一般に腱と脊柱,そして顎と頬に関係する筋肉の痛みと緊張がある.患者は下顎と上顎を固く結び,てこやくさびでも容易には開くことができない.たとえ歯をこじ開けて液体を流し込んでも,患者はそれを飲み込まず,吐き出したり,口にいれたままにしたり,鼻に逆流させてしまう.のどは強くしまっていて,扁桃腺も固く緊張し,嚥下できない.頬や唇は震え,顎も振戦し,歯はがたがた鳴る.
 これらの記述は,今から1800年前に,当時ローマ帝国の東端の一地方であったカパドキアで,アレタイオスという医者が書き残したものである.ローマのガレノスと同じ頃の人で,脈拍の記述に2人は共通の用語を使い,治療内容にも一致点がみられ,解剖学の知識も似かよっている.心臓の内在熱による冷気の加熱説も共通しているし,ガレノスの「自然(生命)力」の書に出てくる「引き寄せ力」にも触れている.

--------------------

「medicina」第34巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?