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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻2号

1997年02月発行

文献概要

今月の主題 アレルギー疾患の最近の考え方と治療 ここまで進んだ病態解明

鼻過敏症発症のメカニズム

著者: 寺田修久1 浜野ナナ子1 山越隆行1 藤田洋祐1 今野昭義1

所属機関: 1千葉大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.215 - P.219

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ポイント
●肥満細胞,好酸球から放出される各種ケミカルメディエーターのうち,ヒスタミンは鼻粘膜上皮に分布する知覚神経終末,特にSP,CGRP陽性神経を刺激してくしゃみを起こす.
●鼻粘膜腫脹には,ロイコトリエン,ヒスタミンあるいはPAF(血小板活性化因子)を主とするケミカルメディエーターによる容積血管拡張と血漿蛋白漏出が強く関与している.
●鼻粘膜過敏性は,鼻粘膜知覚受容のレベルにおいても,また腺,血管反応のレベルにおいても,刺激閾値を低下させ,同時に反応性を亢進させることによって鼻過敏症状発現に強く関与する.
●鼻粘膜過敏性の成立には,好酸球あるいは好塩基性細胞由来のケミカルメデロエーターの関与が大きい.
●ロイコトリエン,PAFあるいは好酸球由来の顆粒蛋白は,鼻粘膜反応性を亢進させることにより,ケミカルメディエーターによって惹起された鼻アレルギー症状をさらに増幅させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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