文献詳細
文献概要
今月の主題 消化器疾患の低侵襲治療手技 膵・胆道系疾患
膵仮性嚢胞
著者: 古屋直行1 武川建二2 長谷部修3
所属機関: 1信州大学医学部第2内科 2信州大学付属病院光学医療診療部 3長野市民病院内科
ページ範囲:P.493 - P.495
文献購入ページに移動●6〜8週間以上経過した径5〜6cm以上の膵仮性嚢胞は自然消失の期待は少なく,感染・出血・腹腔内破裂などをきたす危険があり,ドレナージ術の適応がある.
●膵仮性嚢胞に対する低侵襲治療手技には経皮的治療,内視鏡的治療があり,良好な治療成績が報告されている.
●内視鏡的治療には,経消化管的穿刺ドレナージ術と経乳頭的ドレナージ術があり,特に膵管系と交通を有する嚢胞の場合には,経乳頭的ドレナージ術が有効である.
●いずれの治療手技においても,重篤な合併症をきたす危険があり,合併症に対する適切な処置および予防対策の検討が必要である.
掲載誌情報