文献詳細
医道そぞろ歩き—医学史の視点から・23
文献概要
オランダのアムステルダムから汽車でライデン(現地ではレイデン)に向かう沿線の風景は,心を和ませる、見渡す限りの野原の中に小さな町が点在して,教会の尖塔や風車のある農家が見える.かつてシーボルトを乗せた馬車もこの道を駆け抜けたのであろう.小さな駅を出ると,道はすぐに運河に通じ,橋のたもとにブールハーフが生まれた1668年頃の絵のままのライデン大学が現れる.
パドヴァ大学のヴェサリウスが『ファブリカ』を出版して12年後の1555年,オランダを支配していたスペイン王は,外科医を中心とする医療ギルドに医学教育のために年間1体の死刑囚の解剖を許可している.レンブラントが描いた「ニコラース・トゥルプの解剖実習」もその情景を伝えている.
パドヴァ大学のヴェサリウスが『ファブリカ』を出版して12年後の1555年,オランダを支配していたスペイン王は,外科医を中心とする医療ギルドに医学教育のために年間1体の死刑囚の解剖を許可している.レンブラントが描いた「ニコラース・トゥルプの解剖実習」もその情景を伝えている.
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