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雑誌目次

雑誌文献

medicina34巻5号

1997年05月発行

雑誌目次

今月の主題 日常臨床にみる水・電解質と酸塩基平衡 Editorial

日常臨床の「水・電解質と酸塩基平衡異常」

著者: 田部井薫

ページ範囲:P.804 - P.805

 日常臨床での水・電解質と酸塩基平衡異常の頻度が高いにもかかわらず,理解が難しいと敬遠される傾向にある.しかし,細胞の生命活動には水・電解質,酸塩基平衡は極めて密接な関連を持っている.一方,生体は膨大な恒常性維持機構を有しており,臨床的に水・電解質,酸塩基平衡異常が出現するということは,この恒常性維持機構に重大な障害があることを意味している.そこで本稿では,日常臨床上見逃されやすい水・電解質,酸塩基平衡異常について概説し,本特集号の重要性を強調したい.
 水・電解質,酸塩基平衡異常の発生頻度について,1990年のPalangeらの注目すべき論文がある.様々な原因で入院治療が必要な患者を連続的に110名調査したところ,62例,56%で酸塩基平衡異常が認められ,それらの患者の47例で電解質異常を伴っていたという.一方,酸塩基平衡異常を伴わない患者で電解質異常を認めたのは2例のみであった1).このことは,電解質異常を考える場合,酸塩基平衡異常を常に念頭に置かなければならないことを如実に表した成績と考えられる.他の報告でも,入院中の患者での血液ガスの検討で,アルカローシスを示す症例が40.9%もあり,これらの患者の死亡率が高かったという.

各種疾患にみられる水・電解質,酸塩基平衡異常

心不全

著者: 江幡理 ,   草野英二

ページ範囲:P.807 - P.809

ポイント
●心不全では様々な代償機構,重症度,利尿薬などの治療により,種々の水・電解質,酸塩基平衡異常をきたす.特に代償機構を理解することが大切である.
●最も重要な水・電解質異常は,細胞外液量の増加を伴う低Na血症であり,心不全の重症度の指標にもなる.
●K排泄性利尿薬の長期投与には低K血症に注意する.

肝硬変

著者: 前波輝彦

ページ範囲:P.810 - P.812

ポイント
●非代償性の肝硬変では,腹水成立の機序としてunderfilling説,overflow説が提唱されている.
●肝硬変では,腎臓からの水・Na排泄障害に基づき体内水・Na量が増加し,希釈性低Na血症を生じる.
●肝硬変では体内K量が減少し,水の貯留や利尿薬の影響により低K血症を呈する.
●肝硬変では,呼吸性アルカローシス,代謝性アルカローシスがしばしば認められる.

糖尿病

著者: 鈴木幹子 ,   福原吉典

ページ範囲:P.813 - P.815

ポィント
●糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)や高血糖性高浸透圧性症候群(HHS)では,インスリンの相対的不足,インスリン拮抗ホルモンの相対的増加が背景にある.
●DKA, HHSでは脱水が病態の基礎にあり,適切な補正が重要である.インスリン治療に伴い,細胞内へのK移動が起こり低K血症を呈するため,K補充が必須である.
●軽度の腎機能低下を伴う糖尿病では,しばしば高K血症を呈する低レニン性低アルドステロン症候群星(SHH)を合併する.

消化器疾患

著者: 本間寿美子

ページ範囲:P.816 - P.819

ポイント
●消化管では1日8lの消化液分泌があり,その喪失は重大な水電解質異常をきたす.
●基本的に,嘔吐では塩酸の喪失による代謝性アルカローシス,下痢ではHCO3-喪失による代謝性アシドーシスとなるが,K欠乏,体液喪失の程度により病態が修飾される.この際,レニン-アンギオテンシン-アルドステロン(RAA)系の活性化と腎による調節が大きく影響する.
●下剤の長期乱用では,代謝性アシドーシスより代謝性アルカローシスに傾く.

悪性腫瘍

著者: 大河原晋 ,   田部井薫

ページ範囲:P.821 - P.823

ポイント
●悪性腫瘍には,様々な電解質異常を伴うことがある.
●肺小細胞癌では,異所性のADH産生によるSIADHをきたす頻度が,他の悪性腫瘍に比し非常に高率である.また,このときには一部心房性Na利尿ペプチド(ANP)の関与も考えられる.
●脳腫瘍の存在部位により,中枢性尿崩症,中枢性高Na血症を呈することがある.
●悪性腫瘍に伴う高Ca血症には大きく分けて,HHMによるものとLOHによるものの2つの発症機序がある.
●HHMは,腫瘍により産生されるPTHrPにより引き起こされる.
●LOHは,骨転移局所において癌細胞から産生されるOAFにより引き起こされる.

腎不全

著者: 斎藤修 ,   武田茂幸 ,   浅野泰

ページ範囲:P.824 - P.826

ポイント
●腎不全の輸液管理は,体液量の調整にみではなく,複合する電解質異常や酸塩基平衡障害を同時に補正する必要がある.
●緊急を要する高K血症では,細胞内へのKの移動を促進させる治療法が,利尿を図るより速効性に優る.
●腎不全ではNa利尿により低Na血症をきたすことが多い.このため,輸液療法開始時の血清Na濃度だけではなくFENaも測定し,橋中心髄鞘崩壊を起こさないよう早期より補正する必要がある.
●腎不全では溢水,脱水のいずれの病態もきたしうるため,経時的な体液,血管内ボリュームの評価が必要である.
●代謝性アシドーシスはhalf-correctionに心掛け,anion gapが開大している際には透析療法なども検討する.

薬剤性

著者: 高山政之 ,   篠田俊雄

ページ範囲:P.827 - P.829

ポイント
●健常人では体内の水・電解質,酸塩基平衡のバランスは,腎(肺)やホルモン系によりきわめて厳密に調節されている.薬剤投与により,調節能力の限界を超えた変動や調節系に過剰な薬理作用が及んだ場合,あるいは基礎に腎機能障害がある場合に水・電解質,酸塩基平衡の異常が出現する.
●水バランスと血清Naの異常の多くは関連するので,各々の出納あるいは調節系の異常を鑑別することにより,原因薬剤が推定される.
●血清Kの異常は,基礎に腎機能障害や体内K欠乏がある場合に生じやすい.

水・電解質と酸塩基平衡異常へのアプローチ

血漿浸透圧の測定と臨床的意義

著者: 清水倉一 ,   山田耕永

ページ範囲:P.831 - P.833

ポイント
●Posm(mOsm/kgH2O)≒2PNa(mEq/l)なる関係がある.
●浸透圧ギャップは,実測できない浸透圧活性物質の存在を示唆する.
●水バランスの評価には,古典的CH2OよりE-CH2Oのほうがより正確である.

尿中電解質の測定と臨床的意義

著者: 小椋陽介 ,   酒井聡一

ページ範囲:P.834 - P.837

ポイント
●尿中電解質測定が水・電解質異常の診断には不可欠の検査である.
●尿中電解質測定には正常値はない.
●尿中電解質は,原則として24時間尿について排泄量を測定すべきである.
●尿中Na測定は,摂取食塩量や循環血漿量の増減の指標となる.
●K代謝異常の診断にはTTKGの測定が有用である.
●脱水時の診断にはelectrolyte free water clearanceの測定が有用である.
●尿anion gapは尿細管性アシドーシスの近位型と遠位型の鑑別に役立つ.
●FECa%は家族性低Ca尿性高Ca血症の診断に役立つ.
●Tmp/GFRは腎P排泄能の指標となる.

血液ガスの測定と臨床的意義

著者: 花房規男 ,   奥田俊洋

ページ範囲:P.838 - P.841

ポイント
●酸塩基平衡では一次的変化に対して代償性変化を認める.代償の予測値を外れる場合には他の酸塩基平衡の異常が存在する.
●代謝性変化の評価には,anion gapを測定することが重要で,補正[HCO3-]の評価も有用である.
●代謝性アシドーシスは酸の負荷あるいはアルカリの喪失が原因である.
●代謝性アルカローシスでは,アルカリの負荷とアルカリの維持機構が存在する.
●呼吸性変化は肺からのCO2排泄量の変化によって生じる.
●酸塩基平衡の異常と実際の病態との関連を,病歴・現症をふまえて検討し,それに対する原因治療を行うことが重要である.

水代謝とその異常

水調節系

著者: 斎藤孝子 ,   石川三衛

ページ範囲:P.843 - P.846

ポイント
●水の調節は体液の恒常性を維持するうえで重要な役割を果たしている.
●体液の保持は尿量と飲水量の調節に依存している.飲水量は渇中枢に依存する.尿排泄は尿の濃縮・希釈機構により規定されるが,この調節にはバソプレシン(AVP)が律速因子となる.

浮腫の病態と診断

著者: 渡邊卓哉 ,   菱田明

ページ範囲:P.847 - P.849

ポイント
●浮腫は,毛細血管での濾過,吸収,リンパ流による運び出しのバランスの破綻により,組織間液が貯留した状態である.
●浮腫の患者を診たときには原因疾患の鑑別をまず行う.
●同一の疾患,患者であっても病期,進行度,他臓器の機能によって複数の病態生理が存在している可能性がある.
●浮腫の原因疾患の診断にあたっては,除外診断が重要である場合も多い.

脱水の病態と診断

著者: 佐中孜

ページ範囲:P.850 - P.852

ポイント
●水欠乏性脱水症の純粋型というのは,実際は存在しない.何故なら,生体が体液を喪失する際には,必ず電解質の喪失を伴うからである.したがって,本症は混合性脱水症のなかで水分欠乏の傾向が強いものと考え,欠乏量の算定を行うほうがよい.
●Na欠乏性脱水症についても,上記と同様の理由で純粋型は存在しない.水と比較して,Na欠乏の程度が強いタイプの混合性脱水症を指すと考えたほうがよい.
●混合性脱水症では,水分とNaの喪失を同時に生じる.血清Na濃度,血漿浸透圧も正常で,等張性であることが多い.

浮腫の治療

著者: 葉山修陽

ページ範囲:P.853 - P.855

ポイント
●浮腫の原因は様々で,治療に際してはその原因疾患と病態像を的確に把握する.
●治療の緊急性を検討し,必要ならば強制的に除水を行う.
●循環有効血漿量を検討し,その病態に適した利尿薬を使用する.
●治療におけるside effectを考え,water baiance,電解質,腎機能を適時検討する.

脱水の治療

著者: 石橋賢一

ページ範囲:P.856 - P.858

ポイント
●脱水では,重症度の判定と速やかな補液が重要である.
●とりあえず細胞外液を補うハーフサリンの輸液が望まれる.
●脱水の類型に応じて電解質の補充も検討する.
●腎機能が正常なら適正な尿量(50〜100ml/hr)を保つように輸液を行う.
●腎不全を伴う脱水の治療は難しい.
●内科でよくみられる脱水を起こす病気の治療を心得ておくべきである.

Na代謝とその異常

Na調節系

著者: 嶋田英敬 ,   野々口博史 ,   冨田公夫

ページ範囲:P.861 - P.863

ポイント
●腎で濾過されたNaは近位尿細管で70%,Henle係蹄で20%,遠位尿細管,集合管で10%が再吸収され,最終的に排泄されるのは1%以下である.
●一連の過程は各種ホルモンおよび自律神経系の支配を受けている.
●腎自身にもNa再吸収調節のための機構が存在する(glomerulo-tubular balance,tubulo-glomerular feedback).
●浸透圧調節系,容量調節系の2つの調節系がフィードバック回路を形成し調節している.

高Na血症の鑑別診断

著者: 岡本日出数 ,   川村哲也

ページ範囲:P.864 - P.866

ポイント
●血清Na濃度は,口渇刺激に基づく飲水行動と,脳下垂体後葉から分泌されるADHの腎での尿濃縮機構の2つの系で支配されている.
●高Na血症は高齢者,小児,意識障害者,中枢神経障害者に多くみられる.
●高Na血症の病態は体内総Na量によって,減少・正常・増加の3型に分類され,前二者はさらに腎性と腎外性の喪失に分類される.
●高Na血症の症候では中枢神経症状が重要である.急性の高Na血症では,脳容量の減少により脳出血をきたすことがあり,重篤である.慢性の高Na血症では,補正を急激に行うと脳浮腫になる危険性がある.
●入院患者における高Na血症は主に医原性であり,脱水,口渇障害,水分摂取に制限のある患者に対する不適切な輸液が原因である.

低Na血症の鑑別診断

著者: 木村玄次郎

ページ範囲:P.867 - P.869

ポイント
●低Na血症は日常臨床上,最もよく遭遇する体液・電解質異常である.成因から診断・治療に至るまでを体液生理学的法則に基づいて理解できる好例でもある.
●低Na血症は,水分バランスの異常を基礎に発症することを理解することが重要である.脱水や浮腫がNaバランス異常を基礎に発症するのとは対照的である.
●特に大部分の低Na血症では,有効循環血漿量の減少が共通して認められ,発症に寄与していることを理解することが大切である.このような共通の病態では,腎における尿濃縮機構が活性化され,純水が生体内に回収される結果として低Na血症が発症する.
●尿浸透圧やNa濃度より鑑別が容易である.

高Na血症の治療

著者: 安藤高志 ,   吉富宏治

ページ範囲:P.870 - P.872

ポイント
●高Na血症は水欠乏の病態である.高Na血症の治療は水補給にて行う.
●緊急治療を必要とする症例は,ほとんどが意識障害のある患者である.
●160mEq/l以上にて中枢神経症状を呈する場合は緊急治療を要する.
●急速な高Na血症の補正は脳浮腫をもたらし非常に危険であるので,血清Na濃度をモニターしながら補正し,0.5mEq/l/hr以下の速度で行う.
●水喪失をくい止めるため,原疾患を鑑別し治療することも重要である.

低Na血症の治療

著者: 田村博之 ,   秋葉隆

ページ範囲:P.873 - P.875

ポイント
●治療方針の決定は,細胞外液量の評価と低Na血症をきたす原疾患についての評価から始まる.
●低Na血症の補正は血清Na濃度120mEq/lを目標とし,中枢神経症状がなければ数日かけてゆっくりと行う.しかし,中枢神経症状がある場合は,補正速度が早すぎても遅すぎても中枢神経障害を残す可能性がある.
●浮腫,低Na血症をきたしている疾患は,基礎疾患の治療が最優先である.

K代謝とその異常

腎性K調節系

著者: 林松彦

ページ範囲:P.877 - P.880

ポイント
●Kは糸球体で自由に濾過され,近位曲尿細管で再吸収,近位直尿細管からHenleの下行脚にかけて排泄,Henleの上行脚で再吸収,皮質集合管で排泄,内髄質集合管で再吸収をおのおの受け,尿中には濾過されたKの5〜10%が排泄される.Kの最終的な排泄調節に最も重要な尿細管部位は皮質集合管であり,その主細胞が中心となる.
●腎でのK代謝調節に最も重要な役割を果たすのは,アルドステロンと,日々のK摂取量である.このほかに,酸・塩基平衡も重要な因子であるが,これらのいずれも集合管への作用を中心としている.

腎外性K調節系

著者: 古谷裕章

ページ範囲:P.881 - P.883

ポイント
●生体内のカリウム(以下K)恒常性を維持するためには,腎臓による調節以外に,肝臓筋肉,骨,赤血球などの細胞におけるKの取り込み,放出と腸管でのK分泌などの腎外性K調節系により一定のKバランスが保たれている.
●細胞内K濃度は血清Kの20〜30倍高値で,細胞膜に存在するNa-K-ATPaseがNaを細胞外へ汲み出し,Kを細胞内へ取り込むことで,この濃度勾配を維持している.
●腎外性K調節に重要な影響を及ぼす因子はインスリン,カテコールアミン,アルドステロンなどのホルモンのほか,酸塩基平衡,血漿浸透圧,薬剤などがあげられる.
●インスリン,β受容体作動薬,アルカローシスはKを細胞内へ取り込み,血清Kを低下させる.α受容体作動薬,高浸透圧はKの細胞内取り込みを阻害し,血清Kを上昇させる.アルドステロンは腸管に作用し,Kの便中排泄を増加させる.

K代謝と酸塩基平衡

著者: 竹本文美

ページ範囲:P.884 - P.886

ポイント
●生体内でK代謝と酸塩基平衡は互いに連関して動く.それは,酸塩基平衡異常が細胞内外でのK分布の調節と腎におけるKの排泄の調節に影響を及ぼすからであり,逆に,血漿K濃度も細胞内外でのH分布や腎での滴定酸やアンモニウムの排泄をコントロールするからである.ゆえに,アシドーシス・アルカローシスを補正するときには血漿K+濃度の変動に注意を要する.
●一般にはアシドーシスでは高K血症であり,代謝性アルカローシスでは低K血症であるが,下痢と尿細管性アシドーシスでは,代謝性アシドーシスであるが低K血症がみられる.

高K血症の鑑別診断

著者: 森貴博 ,   飯野靖彦

ページ範囲:P.888 - P.890

ポイント
●高K血症の臨床背景として重要なものは,乏尿,腎機能低下,鉱質コルチコイド欠乏,インスリン欠乏,アシドーシスである.
●高K血症の最も重要な臨床症状は不整脈である.
●高K血症の鑑別のポイントとして重要なものは,偽性高K血症,細胞内外のK再分布による高K血症,体内総K増加による高K血症の3つを鑑別することである.

低K血症の鑑別診断

著者: 武藤重明

ページ範囲:P.891 - P.893

ポイント
●低K血症の原因は,①偽性低K血症,②Kの細胞内への移動,③Kの負のバランス(Kの摂取不足,Kの消化管または腎臓からの喪失),に大別される.
●低K血症の鑑別には,食事の摂取状況,薬物の服用歴,臨床症状(下痢,嘔吐,尿量),高血圧の有無,動脈血ガス所見,尿中K・Cl排泄量,血漿アルドステロン濃度,血漿レニン活性,コルチゾール濃度,の測定が必要である.

高K血症の治療

著者: 小野田教高 ,   栗原怜

ページ範囲:P.894 - P.896

ポイント
●高K血症の治療に心電図のモニターは必須であり,主要な所見はテント状T波,QRS幅増大,P波平低化などである.
●血清Kが6mEq/lを超える場合は,原因のいかんにかかわらず緊急治療が必要である.
●高K血症の緊急治療で用いる薬剤は,グルコン酸カルシウム,重炭酸ナトリウム,グルコースーインスリン,陽イオン交換樹脂などである.
●最も速効性のある薬剤はグルコン酸カルシウムであるが,血清K値は影響を受けない.
●治療の最終目標は,体内のKプールを減らすことであり,摂取量の制限と排泄の促進が重要である.
●高K血症を誘発する薬剤や,輸液中のK濃度についても十分注意を払う.

低K血症の治療

著者: 安藤康宏

ページ範囲:P.897 - P.899

ポイント
●K欠乏の原因に対する対応が治療の根幹であり,さらに欠乏が予測されるときは予防的にK補給を考えるべきである.
●Kのほとんどは細胞内に分布しており,血清K濃度からは欠乏量を予測できないので,血清K濃度をチェックしつつ補正を行っていくこと.
●K補給では食事性K摂取量を第一とし,安易に静脈内投与は行わない.
●不整脈,肝性脳症,ジギタリス中毒は低K血症で増悪するので,軽度(3.0<K<3.5mEq/l)の低K血症でも補正すべきである.

酸塩基平衡とその異常

酸塩基平衡と調節系—腎

著者: 根東義明 ,   永野千代子 ,   飯沼一宇

ページ範囲:P.901 - P.903

ポイント
●重炭酸イオンは,近位尿細管で糸球体濾液由来のものの大半が再吸収され,遠位尿細管では間在細胞内で産生される.
●アンモニアは,近位尿細管でグルタミンより産生される.
●遠位尿細管では,重炭酸イオンの産生と同時に,管腔内で主にリン酸よりなる滴定酸とアンモニウムイオンが産生され,尿への酸排泄の主役を担う.
●腎での酸排泄は,動脈血PCO2や動脈血pHにより生理的な調節を受けるほか,有効循環血液量,血清K濃度,アルドステロンなどによっても変動する.

酸塩基平衡と調節系—肺

著者: 矢野新太郎

ページ範囲:P.904 - P.905

ポイント
●酸・塩基の調節,すなわちHの調節は,血中の緩衝系と肺と腎によって行われているが,これらは独立したものではなく,互いに密接に関連している.
●特にこの一連の調節系の主役になっている重炭酸緩衝系では,Henderson-Hasselbalchの式がこれら3つの連携を明確に表しており,H調節の状況を評価する際の基本的な「公式」になっている.
●肺は健常であれば,呼吸を加減することによってHの調節に大いに関与しているが,逆に肺疾患などで呼吸が障害されると,腎などによる調節系が肺の働きを代償する.

代謝性アシドーシスの鑑別診断

著者: 塚本雄介

ページ範囲:P.906 - P.908

ポイント
●代謝性アシドーシスが,単独ではなく混合性である可能性を常に念頭に置く.
●anion gapを測定する.
●血液ガスだけでなく病態の分析が重要である.
●autoanalyzerによる血液ガス分析のHCO3-濃度は,PCO2とpHからの計算値で実測値ではない.

代謝性アルカローシスの鑑別診断

著者: 緒方浩顕 ,   里見明代 ,   衣笠えり子

ページ範囲:P.909 - P.911

ポイント
●代謝性アルカローシスは,血液pHの上昇,高CO3血症および低Cl血症を呈する病態である.
●代謝性アルカローシスの原因としては,アルカリの投与,H+の喪失およびCl-の喪失があるが,加えてアルカローシスを持続させる因子が存在しなければ腎の代償作用により急速に是正される.
●病態を理解するうえで,発生因子と持続因子を区別して考える必要があるが,臨床症例では多くの因子が複雑に絡み合っていることが多い.
●代謝性アルカローシスを合併する疾患,病態は多く存在するが,細胞外液の喪失の有無を知ることが鑑別診断において重要である.このため,尿中Cl濃度,生理食塩水投与に対する反応性が,診断の大きな手掛かりとなる.

呼吸性アシドーシス・アルカローシスの鑑別診断

著者: 大野彰二

ページ範囲:P.912 - P.913

ポイント
●PaCO2の上昇・減少に基づく酸塩基平衡障害が呼吸性アシドーシス・アルカローシスである.
●単純性の酸塩基平衡異常か混合性の異常かの鑑別診断は,代償機転の程度をみるか,CO2-HCO3-ダイアグラム上データをプロットして判断する.
●代償作用
急性呼吸性アシドーシスΔHCO3-=0.1×ΔPaCO2
慢性呼吸性アシドーシスΔHCO3-=0.4×ΔPaCO2
急性呼吸性アルカローシスΔHCO3-=0.2×ΔPaCO2
慢性呼吸性アルカローシスΔHCO3-=0.5×ΔPaCO2
●呼吸性アシドーシス・アルカローシスの診断は血液ガス所見ばかりでなく,病歴や他の検査データを参考に診断する.

腎尿細管性アシドーシスの鑑別診断

著者: 野々口博史 ,   中山裕史 ,   冨田公夫

ページ範囲:P.914 - P.916

ポイント
●腎尿細管性アシドーシス(RTA)は,低K性の1,2型と高K性の4型とに分けられる.
●障害部位では,近位尿細管の2型,遠位尿細管の1,4型に分けられる.
●1型は集合尿細管での尿酸性化障害による尿中NH4排泄減少で,代謝性アシドーシスをきたす.
●2型は,近位尿細管でのHCO3-再吸収障害による代謝性アシドーシスであるが,アシドーシスが強くなると尿中へのHCO3-の漏出はなくなる.
●4型は,遠位尿細管でのアルドステロン作用の不足により,尿中へのH+,K+排泄障害から,高K性代謝性アシドーシスをきたす、
●HCO3-補給での治療で,2型ではアシドーシスの補正とともに尿中にHCO3-が漏出するので,1,4型に比べて大量投与が必要である.

代謝性アシドーシスの治療

著者: 柴垣有吾 ,   内田俊也

ページ範囲:P.918 - P.922

ポイント
●急性代謝性アシドーシスでは,全身状態の把握・処置が重要である.
●代謝性アシドーシスの治療では,呼吸状態の評価,Kバランスの適正化に注意が必要である.
●アルカリ剤の投与は,適応を十分考慮すべきである.
●一方,慢性の代謝性アシドーシスでは骨ミネラルや筋蛋白の喪失が問題となる.

代謝性アルカローシスの治療

著者: 小岩文彦 ,   秋澤忠男

ページ範囲:P.923 - P.925

ポイント
●下痢や嘔吐などで生じる代謝性アルカローシスは,酸喪失と細胞外液量減少に伴い,尿中C1排泄が低下してHCO3再吸収が亢進する結果として生じ,生理食塩液によるCl補給に反応してアルカローシスは改善する.
●アルカリ剤の投与や鉱質コルチコイド過剰で生じる代謝性アルカローシスは,尿中Cl排泄が20mEq/l以上に増加しており,低K血症に伴う細胞内への酸移動と尿中酸分泌が代謝性アルカローシスの原因である.したがって生理食塩液に反応せず,治療は原因薬剤の中止や原疾患の治療に加え,低Kの補正が重要となる.酸輸液剤は高度のアルカローシスによる緊急時を除き,ほとんど用いられない.

呼吸性アシドーシス・アルカローシスの治療

著者: 檀原高 ,   福地義之助

ページ範囲:P.926 - P.928

ポイント
●図1本症の病態・治療のフローチャート
●健常人の動脈血pHは7.35〜7.45,炭酸ガス分圧(PaCO2)は35〜45Torrの範囲内にある.
●動脈血pHはHenderson-Hasselbalchの式(pH=6.1+log[HCO3-]/0.03×[PaCO2])で規定される.
●PaCO2の蓄積によるpH低下を呼吸性アシドーシス,PaCO2の減少によるpH上昇を呼吸性アルカローシスという.
●動脈血酸素分圧(PaO2)は肺胞換気量の増減に相関して,肺胞気酸素分圧(PAO2)との間に一定の較差(肺胞気・動脈血酸素分圧較差:A-aDO2)を保ちながら増減する.
●炭酸ガスは酸素の約30倍の拡散能をもつため,肺胞気炭酸ガス分圧(PACO2)とPaCO2との較差はなく,肺胞換気量と逆相関する.
●PaO2の低下では肺胞低換気以外に,右左シャント,換気血流不均等,拡散障害もみられる.
●呼吸性アシドーシス・呼吸性アルカローシスでは,適切な肺胞換気量を維持するかあるいは調節するかが基本的な治療の戦略となる.

水・電解質,酸塩基平衡異常における最近のトピックス

水・電解質,酸塩基平衡調節機構の遺伝子解析

著者: 鈴木誠

ページ範囲:P.930 - P.934

 われわれの体が様々な食事摂取に対応し,尿中電解質を変化させ体液の恒常性を維持できるのは,input→hormone→outputの標的分子の機能が変わることで,inputの変化に対応したoutputが得られるためである.Na摂取の変化はアルドステロンや心房性Na利尿ホルモンを介し,最終標的分子であるアミロライド感受性Naチャネルを変えるといえる.K摂取の最終標的分子はおそらくKir 1.1であり,尿の濃縮はAQP 2である.本稿では,これらの分子の基本構造を概説し,さらに病気とのかかわり合いについて言及する.図1には尿細管の部位(C1チャネルはまだ明らかではない)と分子の分布を,図2には分子の模式図を示してある.

理解のための36題

ページ範囲:P.935 - P.942

カラーグラフ 感染症グローバリゼーション・2

目で見るマラリヌ対策(2)—マラリアの診断

著者: 金子明

ページ範囲:P.953 - P.958

ギムザ染色法によるマラリア診断
 邦人症例の場合,マラリア浸淫地への渡航などマラリア感染の機会が過去にあったかを問診により確認することが,マラリア診断の第一歩である.感染の機会があり,前回あげた症状のうち1つでも患者が呈していれば,マラリアを強く疑うべきである.
 その際,他の熱性疾患との鑑別には十分に考慮する必要があるが,臨床症状だけから完全な鑑別診断をするのは困難であり,マラリアの確定診断には血液からの原虫証明が必須である.原虫検査はギムザ染色法が基本であり,これは国内外でマラリアの臨床に携わる者はぜひ習得しておくべき手技の一つである.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.945 - P.950

図解・病態のメカニズム 腎疾患・5

Kチャネルとその異常

著者: 鈴木誠

ページ範囲:P.959 - P.964

 Kチャネルは言うまでもなく,興奮性膜においては活動電位,非興奮性膜においては膜電位の維持やKの輸送に大きく関わる蛋白質である.現在では大きく2つのチャネルのグループがあり,1つは6回膜貫通蛋白である電位依存性Kチャネル(Kv)で,もう1つは2回膜貫通蛋白である内向き整流性K+チャネル(Kir)のファミリーである.
 腎臓においては,KvチャネルはKv1のファミリーがあるとされているが,生理的な意味はわかっていない.KirではROMK(Kir 1),Kab(Kir 3),CIR,u-KATP(Kir 6)などが腎臓に存在している.これらの2回膜貫通型チャネルは,SUR(sulfonylurea受容体)とともに機能単位をなすものがある.このほかには,Ca-dependent K(maxiK)や,intermediate conductance Kチャネルがあるほか,8回膜貫通型のKチャネルも報告されている(ASN,New Oleans,1996).Kチャネルの異常は,循環器領域におけるQT延長症候群が有名である.電解質代謝についてはBartter症候群がその可能性を指摘されている.

内科医が知っておきたい小児科学・最近の話題・5

先天代謝異常と遺伝子

著者: 渡辺博

ページ範囲:P.987 - P.991

 分子遺伝学の発展により,疾患の原因究明に向けて医学は大きな進歩を遂げてきている.なかにはDuchenne型筋ジストロフィーのように,以前は原因不明とされてきた疾患の原因分子が,遺伝子の解明により明らかとなった例もある.先天代謝異常の分野では,分子遺伝学が進歩する以前より,疾患の原因としての酵素(または蛋白)の研究が進められてきた.多くの疾患で原因となる酵素が分離されていたため,遺伝子レベルでの解明も比較的早いテンポで進んできている.ここでは,先天代謝異常の領域において,現時点で分子遺伝学が果たしている役割と今後の展望について述べる.

Drug Information 副作用情報・14

意識障害・脳症(4)—薬剤性意識障害の治療

著者: 浜六郎

ページ範囲:P.983 - P.986

 薬剤性の意識障害の治療は,原因により多少異なるが,その基本はまず,原因と推定された薬剤を中止することである.原因薬別の意識障害の症状(初期症状と重症症状),診断,治療方法を,文献1)〜4)を参照しながら,筆者の経験や考えを入れてまとめ,表1に示した.本文には,とくに注意すべきポイントとやや誤解されがちな点などについて,記載しておく.

CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・5

患者がその日の診察に満足していないようにみえたとき

著者: 箕輪良行 ,   柏井昭良 ,   竹中直美

ページ範囲:P.992 - P.993

症例 紹介されてきたが入院困難な老婦人
 68歳,女性.ヤマダさんはサトウ先生の紹介状を持って夫と同伴で診察室へ入ってきた.胃ポリープで普段から受診しているが,発熱と嘔気,食欲不振でみてもらったところ肝機能障害を認め,肝炎と診断された.サトウ先生の病院に入院できないため,私のところを紹介されてきた.
 地味で落ち着いた装いの婦人が,手提げの紙袋に入院支度と思われるものを用意して前のいすに座り,夫が後方の丸いすに腰掛けた.ヤマダさんは前かがみ気味に座り,不安気にみえた.

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・25

ライデン大学の教育者ブールハーフ

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.1008 - P.1009

 シルヴィウスが死ぬ4年前の1668年の大みそか,ライデンの近くの寒村の牧師の家に,のちに西欧の医師の半数を教えた偉大な教育者ブールハーフが生まれた.初めは牧師になろうとしてライデン大学で哲学,東洋古典を学んだが,数学と物理が好きで,亡き父の友人に勧められてハルデルヴェイク大学で医学を学び,ライデンで医者をしていた.しかし,その才能は傑出しており,やがて1701年,33歳のときにライデン大学の講師に選ばれた.のちに門下の一人,ハーレルが「学問の面で彼に匹敵する人はあるかもしれないが,真に神のごとき人柄,その善意,敵に対してさえも示した慈愛は,比肩できる者はない」と書いたように,ブールハーフは天性の教育者で,学生たちは争って彼の講義に集まった.

日常診療に必要なHIV感染の知識・2

抗HIV療法の実際—最近の進歩

著者: 岡慎一

ページ範囲:P.979 - P.981

 HIV感染症は,感染から免疫力の低下した状態のAIDS発病まで平均10年から13年といわれている慢性のウイルス疾患である.しかし実は,この病気は非常に個人差が激しく,感染から1〜2年でエイズになってしまう患者(約5%)から,感染後15年以上を経過してもいまだ全く免疫能の正常な患者(約5%)までさまざまである.この差を規定する因子として,ウイルス側およびホスト側のいくつかのファクターが考えられるが,この2〜3年の間にHIV感染症の病態に関する非常に重要な知見が明らかにされてきた.このような長い経過をとる疾患の治療には,病態の理解に基づいた治療が重要である.したがって本稿においては,はじめにHIV感染症の病態について述べ,次に新たに認可されつつあるプロテアーゼ阻害剤を含む併用療法の実際について述べる.

演習 腹部CTの読みかた・2

食道静脈瘤の既往のある50歳の男性

著者: 岩田美郎

ページ範囲:P.969 - P.977

Case
 50歳,男性.既往歴:食道静脈瘤.
 4年前より肝機能異常を指摘されていた.2年前に吐血の病歴があり,食道静脈瘤の内視鏡的硬化療法を受けている.外来の採血で血中AFP値が28ng/mlとやや高値を示し,肝腫瘍の存在の有無を判定するためにCTが施行された.血小板7.5万/ml,血中アルブミン3.2g/dl,血清ビリルビン1.7mg/dl,プロトロンビン活性値63%,HCV抗体陽性.2年前の入院時にICG15分値は28%であった.なお,CTに先行して腹部超音波検査が行われている.肝に明らかな腫瘍は認められないが,肝右葉は肋骨弓下に入り観察は十分でないとの報告であった.

medicina Conference・21

息切れと下血を認めた85歳の女性

著者: 吉岡敏文 ,   陸門靖 ,   山崎聡 ,   有田健一 ,   大道和宏 ,   平田知代 ,   山木戸道郎

ページ範囲:P.994 - P.1006

 症例:85歳,女性.
 主訴:息切れ,下血.
 現病歴:6月頃から労作時の息切れが出現した.7月末になると安静時の胸部閉塞感が強まり,近医で酸素吸入を行うこともあった.8月29日に腹痛とともに便に新鮮血が付着していたことから,精査目的ならびに在宅酸素療法教育目的で8月31日入院となった.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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