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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻5号

1997年05月発行

文献概要

今月の主題 日常臨床にみる水・電解質と酸塩基平衡 K代謝とその異常

腎外性K調節系

著者: 古谷裕章1

所属機関: 1自治医科大学腎臓内科

ページ範囲:P.881 - P.883

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ポイント
●生体内のカリウム(以下K)恒常性を維持するためには,腎臓による調節以外に,肝臓筋肉,骨,赤血球などの細胞におけるKの取り込み,放出と腸管でのK分泌などの腎外性K調節系により一定のKバランスが保たれている.
●細胞内K濃度は血清Kの20〜30倍高値で,細胞膜に存在するNa-K-ATPaseがNaを細胞外へ汲み出し,Kを細胞内へ取り込むことで,この濃度勾配を維持している.
●腎外性K調節に重要な影響を及ぼす因子はインスリン,カテコールアミン,アルドステロンなどのホルモンのほか,酸塩基平衡,血漿浸透圧,薬剤などがあげられる.
●インスリン,β受容体作動薬,アルカローシスはKを細胞内へ取り込み,血清Kを低下させる.α受容体作動薬,高浸透圧はKの細胞内取り込みを阻害し,血清Kを上昇させる.アルドステロンは腸管に作用し,Kの便中排泄を増加させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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