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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻5号

1997年05月発行

文献概要

今月の主題 日常臨床にみる水・電解質と酸塩基平衡 酸塩基平衡とその異常

代謝性アルカローシスの治療

著者: 小岩文彦1 秋澤忠男1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院腎臓内科

ページ範囲:P.923 - P.925

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ポイント
●下痢や嘔吐などで生じる代謝性アルカローシスは,酸喪失と細胞外液量減少に伴い,尿中C1排泄が低下してHCO3再吸収が亢進する結果として生じ,生理食塩液によるCl補給に反応してアルカローシスは改善する.
●アルカリ剤の投与や鉱質コルチコイド過剰で生じる代謝性アルカローシスは,尿中Cl排泄が20mEq/l以上に増加しており,低K血症に伴う細胞内への酸移動と尿中酸分泌が代謝性アルカローシスの原因である.したがって生理食塩液に反応せず,治療は原因薬剤の中止や原疾患の治療に加え,低Kの補正が重要となる.酸輸液剤は高度のアルカローシスによる緊急時を除き,ほとんど用いられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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