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雑誌目次

雑誌文献

medicina34巻6号

1997年06月発行

雑誌目次

今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識 Editorial

白血病治療—患者の求めているもの

著者: 中村忍

ページ範囲:P.1020 - P.1022

ポイント
●成人急性白血病の寛解率は飛躍的に向上し,長期生存,治癒が期待できるようになってきている.
●白血病の病因として放射線,薬剤,ウイルスなどが考えられているが,今後,遺伝の関与も解明されるであろう.
●治療法の多様化により,病名の告知,治療に関する同意が重要な意味を持ってきている.
●より精度の高いリスクファクターに基づいた治療法の選択が望まれる.
●予後不良な患者ではQOLを考慮した治療が必要である.
●良質な長期生存を得るための研究が待たれる.

白血病発症のメカニズムと疫学

造血のしくみと白血病化—白血病を理解するために

著者: 北村聖

ページ範囲:P.1023 - P.1030

ポイント
●白血病を理解するには造血の機序の理解が不可欠である.
●遺伝子そのものの変化が白血病の診断に用いられるようになったが,現在でも形態学的診断が重要性を失なったわけではない.
●血球産生の本質は,すべての血球はごく少数の多能性造血幹細胞に由来し,その旺盛な自己複製能力と分化能力によって造血が維持されていることである.
●表面形質の変化と血球の分化とを対応させて理解することが重要である.

現在考えられている白血病の原因

著者: 澤田賢一

ページ範囲:P.1033 - P.1035

ポイント
●白血病の成因には,遺伝的要因,放射線,化学物質,ウイルス,癌遺伝子の活性化と癌抑制遺伝子の不活化などが関与する.
●遺伝的要因のうち,一卵性双生児の片方が白血病の場合,もう一方が白血病を発症する確率は10歳までに20%である.その他の兄弟間の遺伝的関連は明らかでない.
●骨髄の被曝線量と白血病発生率は直線的相関を持つ.
●化学物質による白血病発症は,過去にはベンゼンなどの有機化合物,現在はアルキル化剤などの抗癌剤による二次性白血病が多い.頻度は10〜15%で急性骨髄性白血病がほとんどである.
●成人T細胞白血病(ATL)ウイルス(HTLV)とEBウイルス(EBV)は,それぞれに特徴的な遺伝子領域を介して転写制御因子を活性化し,細胞の腫瘍化に関与する.
●癌遺伝子の活性化および癌抑制因子の不活化は,シグナル伝達の異常を介して細胞増殖に働き,白血病化に関与する.
●まず一つの細胞に遺伝子変化が起こり,その細胞あるいは子孫の細胞に次々と遺伝子変化が重なって生じることにより白血病が生じる(発癌の多段階説).

染色体異常と遺伝子異常

著者: 鎌田七男 ,   新谷貴洋

ページ範囲:P.1036 - P.1041

ポイント
●染色体転座に関わる遺伝子が次々と同定されつつある.
●白血病細胞の分子生物学的検索が企業レベルで広範に行われつつある(会社別一覧表提示).
●白血病病型に特異的な染色体異常が,FISH法で短時間に検出できるようになった.
●FISH法の併用により,トリソミー7,トリソミー12,12p転座など,従来の染色体検査で検出しにくい染色体異常があることがわかってきた.

白血病発症の頻度—最近の動き

著者: 鈴木久三 ,   福谷久

ページ範囲:P.1042 - P.1044

ポイント
●白血病の頻度は年々増加しているが,これは人口の高齢化によるところが大きく,年齢調整を行うと増加傾向は認められなくなる.
●急性リンパ性白血病は小児にも発症のピークがあるが,それ以外の病型では加齢とともに増加する.特に骨髄異形成症候群については,50歳頃より急峻な増加を認める.
●アジアでは,慢性リンパ性白血病の頻度は極めて低い.
●原爆投下後,広島,長崎では白血病の発症が増加したが,チェルノブイリ原子炉の事故後にはこのような増加は認められていない.

急性白血病

症状と診断—急性白血病を見逃さないために

著者: 志越顕 ,   梅田正法

ページ範囲:P.1046 - P.1050

ポイント
●正常血球減少による症状(貧血症状,出血傾向,発熱)を80%以上にみるが,浸潤症状(リンパ節腫脹,中枢神経浸潤症状,歯肉腫脹,関節痛,腹部膨満)の出現など,多彩な症状を呈することがある.
●偶然の機会に血液異常を発見され,無症状でありながら急性白血病と診断される症例が増えている.
●化学療法施行後に発症する二次性白血病が増加しており,既往に注意が必要である.
●出血傾向の有無,特に粘膜の観察は不可欠である.
●急性白血病を疑わせる所見があれば,至急,血算,生化学および凝固学的検査を施行し,異常を認めれば骨髄穿刺を考慮する.

分類と問題点

著者: 松尾辰樹 ,   栗山一孝

ページ範囲:P.1052 - P.1057

ポイント
●急性白血病の分類はFAB分類が基本であるが,それに含まれない病型もある.
●急性白血病は,急性リンパ性白血病と急性骨髄性白血病に大別される.
●形態・細胞化学,免疫学的形質に加え,染色体や遺伝子検査を行うことで病型を決定する.
●病型は予後に関与するため,治療方針の決定に不可欠である.

薬物療法—スタンダードな治療法と期待される効果

治療の理念と治療法選択の考え方

著者: 井野晶夫 ,   宮崎仁

ページ範囲:P.1058 - P.1062

ポイント
●G0期にある白血病細胞は抗癌剤に抵抗性である.また増殖刺激によっては,さらに細胞周期に動員されて増殖するため,治療成績に大きく影響を与える.
●化学療法は耐性の克服,個々の薬剤の相乗効果,副作用の分散を考慮して,通常,多剤併用で行われる.
●急性白血病の治療目標は治癒(長期無病生存)であり,完全寛解は治癒に向けての第一歩に過ぎない.
●PCR法による微少残存白血病の検討は体内白血病細胞106個レベルの検出を可能にするが,その評価は慎重に行うべきである.

成人急性非リンパ性白血病

著者: 大竹茂樹

ページ範囲:P.1063 - P.1067

ポイント
●急性非リンパ性白血病の寛解導入療法には,ダウノルビシン,シタラビン(またはエノシタビン)およびメルカプトプリンの多剤併用療法を,骨髄が十分に低形成となり,芽球が5%以下となるように強力に行うのがよい.
●完全寛解率は70〜80%である.
●急性前骨髄球性白血病はトレチノイン(ATRA)と化学療法の併用が有用で,90%の完全寛解と60%以上の長期生存が期待できる.
●強力かつ非交叉耐性薬剤を含んだ寛解後療法と維持療法が予後を改善する.
●強力な化学療法を支える補助療法が非常に重要である.

成人急性リンパ性白血病

著者: 竹内仁

ページ範囲:P.1068 - P.1074

ポイント
●成人ALLの標準的治療法はない.
●成人ALLの長期生存率は20〜40%である.
●寛解導入療法は,ビンクリスチン(VCR),プレドニン(PSL)およびアントラサイクリン系抗癌抗生物質が基本薬剤である.
●地固め療法は,寛解導入で使用しなかった薬剤を含む,なるべく多くの種類の薬剤を組み合わせて使用する.
●中枢神経系白血病の予防は必要不可欠である.

小児白血病の特殊性と治療

著者: 小泉晶一

ページ範囲:P.1075 - P.1081

ポイント
●小児白血病のほとんどは急性白血病で,その約80%が急性リンパ性白血病であり,急性骨髄性白血病は約20%にすぎない.慢性白血病は5%に満たない.
●急性リンパ性白血病細胞の80〜85%はCD19,CD10(cALLa)その他のB前駆細胞関連抗原が陽性である.
●治療成績はグループ研究による比較対照試験の定着から飛躍的に向上し,急性リンパ性白血病で約70%が長期生存が可能となった.急性骨髄性白血病では約40%である.
●骨髄移植へのタイミングは再発後寛解例に加え,t(4;11),t(9;22)染色体異常,MLL遺伝子異常を伴う乳児白血病,白血球数200,000/μl以上の症例は絶対的適応である.

慢性白血病

慢性骨髄性白血病の診断と治療

著者: 小山覚

ページ範囲:P.1082 - P.1085

ポイント
●慢性骨髄性白血病は多能性幹細胞の腫瘍化で,慢性期,移行期,急性期へと進展する.
●好塩基球増加,白血球増加,好中球アルカリフォスファターゼ活性低値が早期診断の糸口になる.確定診断にはPh染色体(9;22転座)の存在や,分子レベルでBCR/ABLキメラ遺伝子を証明する.
●同種骨髄移植は最も治癒率の高い治療法であるが,移植関連死が問題である.
●IFN-αが第一選択薬であり,生存期間の延長が得られ,特に細胞遺伝学的有効例での予後は著しく改善されている.化学療法剤ではハイドロキシウレアが安全で使いやすい.

慢性リンパ性白血病の診断と治療—リンパ腫との異同について

著者: 本村茂樹

ページ範囲:P.1086 - P.1089

ポイント
●慢性リンパ性白血病は,高齢者に多く,男性に多い.また,悪性腫瘍の合併も多い.
●臨床所見は,末梢血リンパ球数の増加とリンパ節腫大,脾腫である.
●診断は,末梢血に小リンパ球類似のsIg,CD19,CD20,CD24,CD5を示す細胞が,絶対数で5,000/μl以上あり,最低4週間持続することである.
●臨床病期が進んでいない場合,無治療でも長期生存するので,病状の把握が重要であり,無理な治療は避ける.

骨髄異形成症候群(MDS)

診断—wastebasketとならないための注意点

著者: 岡本隆弘 ,   金丸昭久

ページ範囲:P.1091 - P.1093

ポイント
●骨髄異形成症候群(MDS)は不応性貧血(RA),鉄芽球性貧血(RARS),RAEB,RAEB-t,慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)の5病型に分類されている.
●MDSの診断には血球形態および機能異常,無効造血や染色体異常の検出が重要である.
●分子生物学的手法が,MDSの診断および病態把握に応用されつつある.

治療のタイミングと治療法の選択

著者: 上田孝典 ,   浦崎芳正

ページ範囲:P.1094 - P.1096

ポイント
●標準的治療法は,なお確立していない.
●軽症の場合,臨床経過をよく観察し,明らかな増悪傾向があれば治療を開始する.
●進行する骨髄不全には,まず抗腫瘍化学療法以外の治療法を順次選択する.
●白血病進展例は少量化学療法で寛解に導入し,強力な寛解後療法を行うのが望ましい.
●どの亜型かによらず,若年者の予後不良群には,早期より同種骨髄移植を積極的に考慮する.

日常診療に必要な特殊な白血病に関する知識

高齢者白血病の治療法の選択とQOL

著者: 森眞由美

ページ範囲:P.1097 - P.1099

ポイント
●65歳以上を高齢者として考える.
●治療法は,歴年齢,performance status,白血病の状態を考慮し選択する.
●治療量は年齢にあわせ減量する.

低形成性白血病の治療法

著者: 土橋史明 ,   薄井紀子 ,   倉石安庸

ページ範囲:P.1100 - P.1102

ポイント
●FAB分類では分類されない,骨髄が低形成性の白血病があり,近年その診断基準が提唱されている.
●低形成性白血病は急性白血病の5〜10%を占め,骨髄性がほとんどである.臨床的特徴は,高齢者の男性に多く,また血球減少に伴う貧血症状,出血傾向,感染に伴う発熱を認めることが多く,臓器腫大を伴わない.
●治療法は,low dose cytosine arabinoside療法が一般的であるが,治療成績は満足すべきものではなく,今後,新たな治療戦略が必要とされる.

急性混合型白血病(Acute Mixed Lineage Leukemia)

著者: 柏村眞

ページ範囲:P.1103 - P.1107

ポイント
●リンパ系と骨髄系の両方の形質を併せ持つ急性白血病が,hybrid leukemia,biphenotypic leukemia,lineage switchなどの名称で報告されている.本稿では,これらをacute mixed lineage leukemia(AMLL:急性混合型白血病)と総称する.
●AMLLは,リンパ系と骨髄系への分化能を保持した未熟造血幹細胞に由来する白血病の総称である.
●乳児急性白血病,T-stem cell leukemia,Ph1acute leukemiaなどの白血病では,AMLLの病態をとることが多い.
●この白血病は,biphenotypic,bilineal,intermediate,lineage switchの病型を示す.
●AMLLは一般的に予後不良の白血病である.

二次性白血病の発症要因と治療・予防

著者: 友安茂 ,   柿本綱之

ページ範囲:P.1108 - P.1110

ポイント
●二次性白血病の発症要因は,外因性要因と内因性要因に分けられる.
●外因性要因として,①アルキル化剤,トポイソメラーゼII阻害剤の投与,②放射線治療があげられる.
●内因性要因として,①ホジキン病,非ホジキンリンパ腫,多発性骨髄腫,慢性骨髄増殖性疾患,乳癌,卵巣癌などが一次疾患であること,②免疫監視機構異常があげられる.
●二次性白血病はde novo白血病と比較して,薬剤感受性が低く寛解に入りづらい.二次性白血病の発症率を低下させる薬剤および投与法の開発が望まれる.

成人T細胞性白血病の診断・治療・予防

著者: 江上康一郎

ページ範囲:P.1112 - P.1114

ポイント
●ATLはHTLV-Iを原因とした疾患である.
●患者・キャリアの分布に局在性が認められる.
●診断は,カリフラワー状の核を持つリンパ球HTLV-I抗体陽性,最終的にはHTLV-Iprovirus DNAの確認である.
●治療方法は確立されたものはなく,高Ca血症や日和見感染症の管理がその予後を左右する.
●現在可能な予防方法は,母乳からの感染予防である.

慢性好中球性白血病の診断基準と治療

著者: 三浦亮

ページ範囲:P.1115 - P.1117

ポイント
●本症は末梢に成熟好中球が著増し,肝脾腫が認められる白血病である.
●Ph1染色体陰性,好中球アルカリフォスファターゼスコア高値が,慢性骨髄性白血病(CML)との重要な鑑別点である.
●最近では,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法,蛍光in situ雑種(FISH)法によるCMLの除外診断が必要である.
●予後は悪く,出血死が多い.
●治療はインターフェロン,ハイドレアが望ましい.
●本症の本態について,各種の検査法を駆使してさらに検討をすすめる必要がある.

白血病に対する造血幹細胞移植

移植の決定—患者への説明から移植のタイミングまで

著者: 王伯銘

ページ範囲:P.1118 - P.1121

ポイント
●同種骨髄移植の第一適応は,50歳までで寛解期の急性白血病,慢性期または移行期の慢性骨髄性白血病である.
●HLA適応ドナーの有無を調べる時期として,急性白血病では完全寛解が得られ白血球数が2,000/μl以上に回復し,末梢血液に白血病細胞の混入の少ないとき,慢性骨髄性白血病で慢性期で白血球数が10,000/μl以下に減少し,幼若骨髄系細胞が消失しているときが望ましい.
●第一適応外であっても,全身状態の良好な若年患者であれば移植の対象となる.
●治療法の選択は患者側の意向を確かめたうえで決めるべきである.

幹細胞のsourceの選択—自家・血縁者・非血縁者/骨髄・末梢血

著者: 奥村廣和

ページ範囲:P.1122 - P.1124

ポイント
●幹細胞の種類により,自己の幹細胞を用いる自家幹細胞移植と,非自己の幹細胞を用いる同種幹細胞移植(血縁者,非血縁者)に大別できる.
●幹細胞の由来として,骨髄,末梢血,臍帯血がある.
●幹細胞移植の利点・欠点は,幹細胞の種類と由来によって分けることができる.

移植の実際と移植後の問題点

著者: 権藤久司

ページ範囲:P.1125 - P.1131

ポイント
●白血病に対する造血幹細胞移植には,同種骨髄移植,自家骨髄移植,自己末梢血幹細胞移植がある.すでに確立された治療法であり,各移植法の特徴と問願点を把握して白血病の治療方針を決定すべきである.
●同種骨髄移植後の合併症には,移植前治療の副作用,移植片対宿主病(GVHD),感染症,再発,生着不全,晩期障害がある.
●移植成功の鍵は,移植後の時期によって異なる合併症に対する予防・早期診断・早期治療である.

〔移植の成績—長期予後と社会復帰〕急性白血病

著者: 森島泰雄 ,   田地浩史

ページ範囲:P.1132 - P.1136

ポイント
●成人の急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病のHLA適合同胞からの骨髄移植成績は,第1寛解期移植ではそれぞれ70%,60%と良好であるが,非寛解期移植では24%,17%と低下する.
●成人の急性骨髄性白血病の第1寛解期移植では,再発のリスクを考慮して移植の適応を決める.
●非血縁者間骨髄移植や急性リンパ性白血病第1寛解期における自家骨髄移植の成績は,HLA適合同胞からの骨髄移植成績とほぼ等しく,治療法の選択肢の一つである.
●治療法の選択の際には,移植後の社会復帰などのQOLも考慮に入れる.

〔移植の成績—長期予後と社会復帰〕慢性骨髄性白血病の骨髄移植

著者: 小池正

ページ範囲:P.1137 - P.1141

ポイント
●慢性骨髄性白血病(CML)慢性期の治療目標は,急性転化を防止するためにPh1陽性細胞を消失せしめることである.
●Ph1陽性細胞を消失せしめうる,治療法として,骨髄移植,インターフェロン(IFN)療法がある.
●CML慢性期の血縁者間骨髄移植は診断後早期に行えば,高い長期生存率が得られる.
●非血縁者間移植は,genotypeを含めた適合度のよいドナーを選択し,診断後早期に行えばよい成績が得られる.
●血縁者ドナーがいない場合,まずIFN療法を試みる.IFN無効の例では非血縁者間移植を考慮する.

わが国の骨髄バンクの現状と登録方法

著者: 濱口元洋 ,   小寺良尚

ページ範囲:P.1143 - P.1145

ポイント
●1997年1月末現在,日本骨髄バンクは約79,000人のドナープールを擁し,これを介した非血縁者間骨髄移植が1,000例に達し,毎日約1例の割で実施されている.
●主治医は患者登録基準に基づき,非血縁者間骨髄移植の適応があると判断したら,(財)骨髄移植推進財団中央事務局(〒160東京都新宿区新宿1-4-8新宿小川ビル内,TEL 03-3355-5041,FAX 03-3355-5090)にドナー検索依頼書を請求し,必要な情報を記入のうえ送付する.

補助療法・一般管理・QOL

感染症対策—無菌管理・発熱時の処置・抗生剤の選択方法を中心に

著者: 手島博文

ページ範囲:P.1146 - P.1148

ポイント
●化学療法では細菌・真菌感染症が,造血幹細胞移植ではウイルス感染症が多くみられる.
●細菌・真菌感染症の発症は,顆粒球減少と密接に関係している.
●細菌・真菌感染症の予防対策として,無菌室隔離,腸管内菌叢抑制,G-CSFの投与を行っている.
●顆粒球減少時の感染症は致死的全身感染症への移行が早く,早期に抗生剤療法を開始する必要がある.

出血傾向対策—血小板輸血の目安とDIC対策

著者: 石田明 ,   池田康夫

ページ範囲:P.1150 - P.1153

ポイント
●DICを合併しない白血病患者では,通常血小板数10,000/μl以下または出血傾向の増悪が血小板輸血の目安となる.
●白血病患者でDICを合併している場合は,化学療法開始後DICがさらに増悪する危険があるため,前もって血小板数を高めに維持しておく必要がある.
●MDSにおける血小板輸血は,頻回輸血が長期に及ぶ可能性も考慮し,輸血量や頻度を最小限にとどめることが重要である.
●APL患者におけるATRA療法では,治療開始後もDICの増悪がほとんどみられない.
●白血病患者におけるDIC対策は,白血病自体の治療が大原則である.

栄養療法

著者: 田中健

ページ範囲:P.1154 - P.1156

ポイント
●白血病患者に対して強力な化学療法や骨髄移植を行うためには,患者の全身状態を良好に維持することが必要であり,そのためのIVHによる栄養療法は重要な補助療法の一つである.
●IVHルートは,白血病治療のための抗白血病剤,抗生物質や輸血,さらに各種合併症,副作用対策のための補液などの投与ルートとしても重要である.
●化学療法後の腎障害の予防のため,化学療法前からの十分な水分補給,尿のアルカリ化,アロプリノールの投与が必要である.

妊娠に合併した白血病

著者: 河村節子 ,   名久井結佳 ,   玉井佳子

ページ範囲:P.1157 - P.1159

ポイント
●急性白血病の診断:妊娠性貧血として看過されやすい.進行性貧血や白血球数増加があるとき,分画を含めた末梢血検査が早期診断に有用である.白血球数減少のとき(特に急性前骨髄球性白血病の場合)は,分画と同時に骨髄穿刺が必要である.
●急性白血病の導入療法の開始時期:妊娠週数を問わず,白血病診断後速やかに開始する.
●分娩の時期と予後:妊娠初期では白血病診断から4週間以内に分娩が終了したもの,中期以降では4週以降に分娩が終了した例の予後が良好である.

QOLを考慮した外泊・退院のタイミングと退院後の管理

著者: 許泰一

ページ範囲:P.1160 - P.1162

ポイント
●人口の高齢化により白血病患者が増加する一方,寛解導入療法の治療成績が向上したため,外来診療を受ける症例も増加している.
●寛解導入療法,強化療法を一回の入院で終えさせる場合,入院が長期化する.闘病意欲を維持させるためにも頻回に外泊させ,精神的にリフレッシュする必要がある.
●外来で化学療法を実施し,顆粒球減少期のみ簡易無菌室に入院させる.闘病意欲の持続と簡易無菌室の有効利用がはかれる.外来でも赤血球,血小板輸血を行い,入退院をスムーズに行う体制が必要である.
●完全寛解ですべての化学療法終了後,3年間は1カ月に1回外来診療を受ける.身体的に制限のないことが多く,積極的に社会復帰を勧める.
●高齢者の外来診療が増加している.合併症の管理や食欲低下による低カリウム血症に気をつける.

白血病患者への説明と精神的なケア—告知の問題

著者: 田村和夫

ページ範囲:P.1164 - P.1167

ポイント
●説明と同意は,患者と医療従事者が対等な関係で互いに尊重し合うなかで行われ,まず患者に病状・病名を説明,告知し,検査・治療に対する同意を得る.
●患者の了解を得て家族に病状を説明する.
●説明は,5年以上の臨床経験を持つ血液学専門医が看護婦と同席で行うことが望ましい.
●病名告知,病状説明後の精神的なケアの基本は,①支持療法,対症療法を駆使して肉体的苦痛を取る,②家族・医師・看護婦が協力し,患者が必要とするときはいつでも患者の訴えを聞き対応できることを保証する.また,カウンセリングの手法を利用する,③カウンセラー,心療内科・精神科医の援助を得る,④病状に応じ睡眠剤・抗不安剤・抑うつ剤を利用する,⑤末期には在宅医療,緩和ケア施設での医療をすすめる,ことである.

座談会

白血病診療の実際と近未来—期待される新しい治療法

著者: 朝長万左男 ,   堀田知光 ,   塩原信太郎 ,   中村忍

ページ範囲:P.1169 - P.1181

 中村(司会) 本日は,お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます.ご出席の先生方は,この30年間の白血病,特に急性白血病治療の目覚ましい進歩の真っただ中におられたし,これからもそれを支えていく立場にいらっしゃいます.まずこれまでの歩みを振り返っていただきたいのですが.

理解のための26題

ページ範囲:P.1185 - P.1190

カラーグラフ 感染症グローバリゼーション・3

目で見るマラリア対策(3)—マラリアの化学療法

著者: 金子明

ページ範囲:P.1193 - P.1199

マラリア化学療法心概念
化学療法はマラリア治療の根幹であるとともに,マラリア対策の要でもある.表1は,人類の主要感染症対策の成否の要因を比較したものである.天然痘は根絶が達成されているが,有効なワクチンがあることがその対策成功の鍵であった.また,感染者は全員発症し,ヒトからヒトにしか伝播が起こらないことが有利な要因であった.ただし,治療薬はなかった.それに対して,マラリアは現在までに実用的ワクチンは開発されておらず,浸淫地では多くのヒトが無症状の原虫保有者であり,さらに蚊が媒介する.これらは感染対策にとってすべて負の要因である.ただし,有効な治療薬があり,この点がいまだ達成されていないマラリア制圧の突破口であると筆者は考える.ちなみに,AIDSは伝播様式が限られていることが対策上重要と思われる.
図1の概念図に示すごとく,マラリア化学療法の効果は,人間,原虫,薬剤の3者間の相互作用により規定される.①原虫-薬剤 pharmacodynamics:それぞれの薬剤は原虫の生活環の特定のステージに効く.また種によっても効果が異なる.薬剤耐性が大きな問題である.②人間-原虫 immunity:原虫に対する免疫をある程度持っている(semi-immune)患者で薬剤はより効果がある.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1201 - P.1206

図解・病態のメカニズム 腎疾患・6

クロライドチャネルとその異常

著者: 篠崎倫哉 ,   吉富宏治

ページ範囲:P.1207 - P.1210

 クロライドチャネルは細胞内のpHと細胞容積の調節に関わるチャネルで,すべての細胞に存在する.特殊な機能として,神経,筋肉の興奮機構や上皮細胞を介したクロライドの細胞間輸送にも関わっている.クロライドは静止膜電位の形成に大きな役割を果たしており,筋肉細胞では活動電位が発生した後の再分極を制御している.上皮細胞においてはクロライドはNa-K-2 C1共輸送体やC1-HCO 3交換体などにより,他のイオンとともにクロライドを細胞内に能動輸送することで,電気化学的平衡を超えて細胞内に高い濃度で維持されている.そのため,クロライドチャネルが開くと,細胞外にクロライドが流出することとなるが,その方向性は,基底膜側と管腔側の電位によって決定づけられる.電気的中性を守るため陰イオンが代わって細胞内に流入し,この浸透圧勾配が上皮における水の輸送の原動力となる.
 近年,クロライドチャネルが次々にクローニングされ,その分布や機能,疾患との関連が明らかになりつつある.そのなかでも,嚢胞性線維症の原因遺伝子であるCFTRクロライドチャネルが最も詳細に解析されているが,その解説は他書を参照していただき,本稿では,それ以外のクロライドチャネルの一つのファミリーであるC1Cクロライドチャネルについて概説する.

内科医が知っておきたい小児科学・最近の話題・6

小児悪性腫瘍と遺伝子

著者: 林泰秀

ページ範囲:P.1211 - P.1215

 小児悪性腫瘍の約半数は白血病で,残り半数は固形腫瘍であるが,成人癌とは異なって胎児性癌や肉腫が多く,腺癌が少ないのが特徴である.また,小児悪性腫瘍は発癌物質に曝露されることなく発症するため,以前から遺伝的背景が考えられていた.病理学的診断は,未分化型組織像が多いため困難なことが多く,診断が不明なものは一括して小円形細胞肉腫(small round cell sarcoma)と呼ばれていた.
 近年,網膜芽腫(RB)とウイルムス腫瘍(WT)では原因遺伝子が単離され1,2),前者は細胞周期に関与し,後者は性器・泌尿器系の分化に重要な遺伝子であることが判明した.また,軟部肉腫では切断点近傍遺伝子が単離され3〜5),神経芽腫ではN-myc遺伝子以外に癌抑制遺伝子が探索されている6).白血病では多数の癌関連遺伝子が白血病の転座や切断の近傍に座位し,白血病の発症や進展に関与することが判明してきた3,7).本稿では,小児固形腫瘍に関連する遺伝子と乳児白血病,そして癌になりやすい体質につき述べる.

Drug Information 副作用情報・15

フェノテロールと喘息死

著者: 浜六郎

ページ範囲:P.1231 - P.1233

 フェノテロールと喘息死の問題が指摘されている.今月はこのホットな問題を取り上げる.β作動剤すべてが問題なのか,フェノテロールが特に問題なのか,重要な点だ.

日常診療に必要なHIV感染の知識・3

HIV感染症—外来診療でのチェックポイント

著者: 味澤篤

ページ範囲:P.1227 - P.1229

 ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)感染症は,慢性のウイルス性疾患である.約80%の症例は,10〜15年の長い経過を経て,後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome:AIDS)へと進展する.したがって,感染が判明した時期にもよるが,外来での長期間の経過観察,発症予防が必要となる疾患である.

CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・6

患者が医師の指示になかなか従ってくれないとき

著者: 箕輪良行 ,   柏井昭良

ページ範囲:P.1236 - P.1237

症例 運動療法と節酒ができないNIDDM
 イチカワさん,53歳,男性.5年前から糖尿病の治療目的で通院を始めた.標準体重61kgのところ64〜65kgで推移している.当初8.0台であったHbA1cは,1年前までは9.0〜10.0でほぼ定常的であったが,最近11.0を越えるほどとなり,受診のたびに食事,運動,飲酒,服薬について注意を促した.現在,網膜症(A1),腎症(タンパク尿(-)),神経症は進行していない.教育入院をすすめたが,外来で行われる糖尿病教室に出席しただけで実現していない.服薬はオイグルコン(2.5mg)2T,グルコバイ(50mg)4Tで規則正しい.
 異動の多い郵便局職員で,1年前から通勤に片道1時間半以上かかるところへ転勤した.社交的で,つきあいなどで酒を飲むことが多く,楽しみでやめられない.以前は毎日夕方に1時間近く犬と散歩をしていたが,今は週1回程度.休日は趣味のヘラブナ釣りで,終日釣りぼりで座っている.ニコニコと笑いながら「30年以上やってますから,これはどうしてもやめられません.本当に先生には申し訳ないと思うんですが,当分少なくともあと2年間は難しいですねえ」.

演習 腹部CTの読みかた・3

肝腫瘤の疑いのある65歳の患者

著者: 遠藤じゅん ,   岩田美郎

ページ範囲:P.1217 - P.1225

Case
 65歳,男性.肝腫瘤の疑い.
 数年前より肝機能障害を指摘され,血液生化学検査および画像診断から肝硬変と臨床診断され,経過観察中の患者である.HCV抗体陽性であり,感染時期は不明であるが,C型肝炎ウイルスによる肝硬変と考えられていた.外来では3カ月ごとに血液検査と腹部超音波検査が,1年ごとに腹部CT検査が施行されていた.しかし最新の超音波検査は長期海外出張のため,前回から10カ月間の期間があいていた.この超音波検査で肝右葉に辺縁の不明瞭な広範な低エコー領域が認められた.肝腫瘤を疑い,直ちに腹部CT検査が施行された.

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・26

甲状腺機能亢進症を記載した人びと

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.1238 - P.1239

 日本ではバセドウ氏病と呼ばれてきたサイロキシン過剰分泌を伴う甲状腺腫は,18世紀以来多くの記載があり,イタリアではフラヤーニ氏病,アイルランドではグレーヴズ氏病と呼ばれ,イングランドではパリー氏病,ヨーロッパではバセドウ氏病とかメルゼブルク3徴と呼ばれてきた.メルゼブルクは,バセドウが開業していたドイツ中東部ザーレ川岸の町である.
 ローマのフラヤーニは1802年に,「前頸部の甲状腺腫瘍について」という論文で機能亢進を伴う2例を記載した.その1人は22歳のスペイン系の塗装工で,フラヤーニは何度も瀉血をしている.パリーは牛痘種痘のジェンナーの幼なじみで,エディンバラで医学を学んだ後イングランド南西部のバースの総合病院で働いていた医師であるが,1786年に初めて症例に接し,8例をまとめて「心臓肥大や動悸を伴う甲状腺腫大」を記載したが,その主要部分は1825年,彼が死んだ後で公刊された.第1例の37歳の女性は毎分156の頻脈で,心搏動のたびに胸壁が震えたという.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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