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文献詳細

雑誌文献

medicina34巻7号

1997年07月発行

文献概要

今月の主題 頭痛とめまいの外来診療 めまいの適切な治療のために

椎骨脳底動脈循環不全とめまい

著者: 髙田潤一1 井林雪郎1

所属機関: 1九州大学医学部第2内科

ページ範囲:P.1363 - P.1366

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ポイント
●老年者におけるめまいは,脳動脈硬化に伴う循環不全や脳血管障害に起因するものが少なくない.前庭系の障害によるものと考えられるが,その領域の支配血管である椎骨脳底動脈系の循環障害で生じることが多い.
●椎骨脳底動脈循環不全では,めまいのほかに運動障害,感覚障害,複視,運動失調,半盲,意識障害,頭痛,嘔吐などの症候を随伴する.
●めまい時の特徴的他覚所見として眼振があり,末梢性では一方向性の眼振を示すが,中枢性の場合は病変部位によって様々なパターンの眼振を呈する.
●急性期脳血管障害に伴うめまいでは,その後急激に意識障害に陥る重篤な例もあり注意を要する.鑑別診断には,CT,MRI,MRA,頸部エコー,脳血流シンチ(SPECT)などが有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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