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CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・7
フォロー中の患者に見落としていた重大な病気が見つかったとき
著者: 箕輪良行1 柏井昭良2
所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2 2自治医科大学看護短期大学
ページ範囲:P.1434 - P.1435
文献購入ページに移動イトウさん,72歳,女性.食事療法で良好にセルフケアしている糖尿病と,無症候性の胆嚢ポリープのため外来へ定期的に通院していた.胃癌のスクリーニング目的で上部消化管内視鏡検査を受けることになり,術前検査として感染症をチェックした.私はその検査を指示し,イトウさんは検査当日,まっすぐに検査室へ行った.
上部消化管には有意な異常所見がなく,検査担当医は術前検査でHCV抗体陽性の結果を何気なく話した.この予期せぬ告知を受けたイトウさんは帰宅後,家庭医学書を読み,C型ウイルス肝炎が慢性化すると肝癌のリスクが高まることを知った.次の再診日,私は今にも泣きだしそうな顔つきのイトウさんをみた.
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