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今月の主題 自己免疫性肝疾患のNew Wave いま,そこにある自己免疫性肝疾患 診断の実際と臨床医の疑問点
抗ミトコンドリア抗体陰性のPBC疑診例をどう取り扱うか
著者: 北見啓之1 中嶋美香子2 清水秀剛2
所属機関: 1東京都情報サービス産業健康保険組合健診センター 2順天堂大学医学部消化器内科
ページ範囲:P.44 - P.46
文献購入ページに移動●自己免疫性肝疾患であるPBCでは診断上AMAの存在が重要であるが,臨床的,組織学的にはAMA陰性PBC例と陽性PBC例でほとんど差は認められない.
●患者血清中のAMAの存在の有無にかかわりなく,PBCのほとんど全例で抗M2抗体が認められる.
●AMAの抗体力価は,4種類の抗M2抗体のうちの検出された抗体数と有意に関連する.
●AMA陰性PBC例とAMA陰性のPBC疑診例との差は,患者血清中の抗M2抗体の確認の有無の差にすぎず,疑診例は臨床上PBCに準じて治療すべきである.
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