icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina35巻1号

1998年01月発行

文献概要

演習 腹部CTの読みかた・7

上腹部痛で発症した51歳男性

著者: 斎藤拓郎1 岩田美郎1

所属機関: 1東海大学医学部放射線科

ページ範囲:P.169 - P.177

文献購入ページに移動
Case
 51歳,男性.主訴:上腹部痛.
 病歴:以前より胆石にて他院で経過観察されていた.昨日早朝より上腹部痛を覚えた.かかりつけの医院に朝夕2度受診するも痛みは改善しなかった.本日未明より背部痛も交じえた堪え難い痛みとなったため,本院救急外来を受診した.現症:バイタルサインは異常なし.腹部はやや膨満し,臍上部に筋性防御あり.Rebound tendernessも認められた.臨床検査所見:白血球 18,500/μl,血中Hb 18.6g/dl,血清amylase 2,930U/l,GOT 117U/l,GPT 191U/l,BUN 30mg/dl,Cr 1.0mg/dl.腹部超音波で胆嚢内に多数の結石あり.総胆管は直径9mmと拡張.肝内胆管の拡張はなし.肝周囲に腹水を認めるも,腹部は全体にガスが多くこれ以上の詳細な観察はできなかった.このためCTが撮影された.発症後約24時間である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?