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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻1号

1998年01月発行

文献概要

CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・13

患者の受診理由が自覚症状でないとき

著者: 箕輪良行1 柏井昭良2 竹中直美3

所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2 2自治医科大学看護短期大学 3日鋼記念病院医学情報部

ページ範囲:P.178 - P.179

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 症例 兄を肺癌で失った高齢者のリクエスト
 68歳,男性.イケダさんの第一声は,「1週間ほど前に兄が肺癌で亡くなったのですが,心配なので胸の写真を撮ってください」だった.初診を担当したヤマモト先生はレジデントを終了したばかりの6年目で,イケダさんの一言に少々驚いた.さっそく質問した.
 「咳が出るなど,具合の悪いところはありますか」
 特に自覚症状はなく,喫煙歴が毎日30本で約50年間,飲酒は水割り1杯を毎日であった.胃潰瘍の手術,骨折(ギプス固定),そして3年前に膀胱癌で手術を受けていた.実母を胃癌で失い,5人兄弟のすぐ上の兄が今回の肺癌であった.体重減少もみられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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