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医道そぞろ歩き—医学史の視点から・33
臨床神経病学を築いたシャルコー
著者: 二宮陸雄1
所属機関: 1二宮内科
ページ範囲:P.186 - P.187
文献購入ページに移動シャルコーは寡黙で冷静な賢い青年で,パリ大学の医学部長に目をかけられ,やがてサルペトリエール病院で痛風と関節炎の鑑別について学位論文を書き,1862年に37歳で主任医師になった.この頃,シャルコーは痛風の原因を鉛中毒と考えていた.臨床神経病学はまだ独立の分野ではなく,シャルコーが神経病学教授になったのは1882年,56歳のときである.シャルコーがサルペトリエールの主任医師になったときは,ロンベルクが運動失調について論じてからまだ15年後で,パリではドゥシェンヌが球性麻痺,ポリオの脊髄前角病変,脊髄後柱病変による運動失調を研究していたものの,医師たちの注目を集めることもなかった.
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