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Drug Information 副作用情報・30
ステロイド離脱症候群としての偽リウマチ膠原病症候群
著者: 浜六郎1
所属機関: 1医薬ビジランスセンターJIP
ページ範囲:P.1859 - P.1863
文献購入ページに移動 糖質コルチコステロイド(以下,ステロイドあるいはステロイド剤と略)を少量だが長期使用後に,離脱症状として「偽リウマチ」あるいは「偽膠原病症候群」ともいうべき多発性関節炎を中心とする病態が長期間持続している例の相談を受けた.もともとリウマチや膠原病などによる多発関節炎が全くなくても,離脱症候群として関節炎が起こりうる.ステロイド中断後数日から1週間程度の急性離脱症状だけでなく,中止後2〜3週間以降に症状の強さがピークに達するような離脱症状が,明瞭な副腎抑制状態でなくとも起こりうるようである.
以下に紹介する2例は,離脱症状としての偽リウマチそのものの重要性のほか,ステロイド剤の投与開始はくれぐれも安易にしてはいけないこと(厳密な適応の必要性),ステロイド剤投与による害や中断による正確な離脱症候群についての情報提供の必要性,問診による薬剤服用歴の聴取がいかに大切であるかなどを印象づけられる例であったので紹介する.
以下に紹介する2例は,離脱症状としての偽リウマチそのものの重要性のほか,ステロイド剤の投与開始はくれぐれも安易にしてはいけないこと(厳密な適応の必要性),ステロイド剤投与による害や中断による正確な離脱症候群についての情報提供の必要性,問診による薬剤服用歴の聴取がいかに大切であるかなどを印象づけられる例であったので紹介する.
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