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内科エマージェンシー 私の経験
頑強な若者が突然,ショックになった!
著者: 石川清隆1
所属機関: 1小張総合病院内科
ページ範囲:P.134 - P.134
文献購入ページに移動 周期性四肢麻痺に甲状腺機能亢進症の合併が多いことはよく知られている.低カリウム性周期性四肢麻痺でカリウム製剤の外来点滴を2カ月間,数週間おきに実施していたある男性は,著明な肥満体で,特に頻脈,発汗,体重減少,いわんや前頸部の腫大などの特徴的な臨床症状はなく,総コレステロール143mg/dlなども含めて甲状腺異常を疑わせるようなものはなかった,ある日,いつものように外来でカリウム製剤の点滴をしていたが,この日ばかりは四肢麻痺がいつもより強く,血清カリウム値も1.4mEq/lとひどかったため,入院とした.午後5時の入院で年後7時頃には血清カリウム値も5.1mEq/lまで改善したものの,全身状態が不良となり,高血圧,頻脈,高熱,著明な発汗,意識障害,背部痛,腹痛,嘔吐,痙攣を起こしはじめ,ついにはBiot呼吸にも似た不規則な頻呼吸,高度の上室性頻脈から心室性頻拍・ショックを起こした.
人工呼吸器装着,胸壁殴打を施行して何とか心肺蘇生には成功したものの,全く原因に思い当たるものがなく,しかも多彩すぎるほど多彩な臨床症状で家族に説明するにもはたと困ってしまった.
人工呼吸器装着,胸壁殴打を施行して何とか心肺蘇生には成功したものの,全く原因に思い当たるものがなく,しかも多彩すぎるほど多彩な臨床症状で家族に説明するにもはたと困ってしまった.
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