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文献概要
内科エマージェンシー 私の経験
意思疎通ができない患者の診察
著者: 卜蔵浩和1
所属機関: 1安来第一病院神経内科
ページ範囲:P.153 - P.153
文献購入ページに移動ところが後にその精神科の先生から再びその患者依頼を受け,どうも脳梗塞らしいからもう一度見てくれといわれた.そんなはずはと思ったが,CTスキャンでは両側後頭葉,側頭葉にかなり大きい脳梗塞があり,視中枢の障害で眼が見えなくなる,いわゆる皮質盲の状態と考えられた.「こちらを見て」と言っても無理なわけである.精神症状も側頭葉などの病変のためと思われた.さらに家族からよく話を聞くと,もやもや病で他の病院に入院したことがあるとわかった.診察前にもやもや病であることや発症前後の様子がわかっていれば,もう少し別の見方ができたかも……と専門医として恥ずかしい思いをした.
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