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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻11号

1998年10月発行

文献概要

内科エマージェンシー 私の経験

忘れられない心房細動の3症例

著者: 宇野史洋1

所属機関: 1組合立東陽病院内科

ページ範囲:P.299 - P.299

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 高齢者の多い病院勤務のためか,臨床では無症状の心房細動(以下,AF)患者に遭遇する頻度は多い.その大部分は,高血圧などの他疾患で外来通院している場合がほとんどで,AFのみで加療することは極めて稀である.AFと関連した3症例についての経験を述べたい.
 1例目は66歳男性.AFで外来観察中,ARDSを併発し,1カ月に及ぶ集中治療の結果に命を取り留めた.生還を喜びながら,また通院していたのも束の間,パナルジン®200mg/日服薬していたにもかかわらず,脳塞栓にて1年後に死亡.無症状のAFに,ワーファリン®を投与すべきだったのか? 血栓予防における抗凝固剤の投与効果に疑問と限界を感じさせられた症例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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