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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻11号

1998年10月発行

文献概要

増刊号 内科エマージェンシーと救急手技 内科エマージェンシーと急性中毒

農業・工業薬品による中毒

著者: 小山完二1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系

ページ範囲:P.432 - P.436

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ポイント
●中毒とは,体外から由来した物質による生体に対する有害作用である.したがって,原因物質を同定することが診断上,最も重要である.
●自律神経症状は原因物質を同定するうえで非常に有用である.縮瞳,散瞳,発汗をきたす主な中毒原因物質を表1に掲げた.
●後日,分析が必要になることがあるので,尿,血清,吐物などの試料は必ず凍結保存する.また,分析を行う際には中毒の発生状況や臨床所見から,あらかじめターゲットを絞っておく.
●中毒の治療は,a)原因物質の排出(胃洗浄,活性炭投与,強制利尿,血液浄化法など),b)拮抗薬,c)対症療法(呼吸,循環管理など)からなる.この3点を常に念頭に置きながら治療を進める.自殺企図の場合は精神科的治療が必要になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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