文献詳細
文献概要
内科エマージェンシー 私の経験
パーキンソン病の心電図
著者: 山田正和1
所属機関: 1立川相互病院神経内科
ページ範囲:P.443 - P.443
文献購入ページに移動診察上は,パーキンソン病(Hoehn & Yahr II度)で右手の安静時振戦が著明であり,血液検査で甲状腺機能低下症の含併が認められた.本例の心電図は,甲状腺機能低下症の合併のため低電位があり,肢誘導においてR波が異常波に隠れてしまった.右手の安静時振戦のため,右下肢と左上肢からの導出であるIII誘導および胸部誘導では異常波の影響がわずかであった.また本例の異常波の周波数は,パーキンソン病の振戦4-7Hzに合致していた.なお同じ症例で,心室性期外収縮,心房細動,完全左脚ブロック様に心電図が記録されることもあった.
掲載誌情報