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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻12号

1998年11月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病の患者を受け持ったら 治療目標を患者と共有するためのevidence

高脂血症合併糖尿病のコントロール目標とevidence

著者: 井上郁夫1 片山茂裕1 山田信博2

所属機関: 1埼玉医科大学第4内科 2東京大学医学部第3内科

ページ範囲:P.1903 - P.1905

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ポイント
●糖尿病患者にみられるリポ蛋白異常の機序の主要なものは,低比重リポ蛋白(LDL)受容体活性低下による高コレステロール血症と,血中でのリポ蛋白リパーゼ(LPL)活性低下による中性脂肪リッチリポ蛋白の停滞である.
●血中で中性脂肪リッチリポ蛋白が停滞すると,動脈硬化促進リポ蛋白であるカイロミクロンレムナント,超低比重リポ蛋白レムナントおよび小粒子高密度LDLが上昇する.
●高コレステロール血症は,動脈壁でのフリーラジカルにより生じる酸化LDLが生成され,動脈硬化を進展させ,プラークの被膜の脆弱化をさらに助長させる.
●中性脂肪リッチリポ蛋白が停滞する糖尿病患者の場合,LPL活性を上昇させるフィブラート系薬剤が適している.
●高コレステロール血症を有している糖尿病患者の場合,HMG-CoA還元酵素阻害剤が適している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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