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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻12号

1998年11月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病の患者を受け持ったら 糖尿病の治療に困ったら

低血糖の自覚症状が乏しいとき—無自覚性低血糖症の発症機構とその治療

著者: 野中共平1 香野修介1 山田研太郎1

所属機関: 1久留米大学医学部第4内科

ページ範囲:P.1944 - P.1946

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ポイント
●この状態は,正常の低血糖防卸機構が破綻するとき現れる.その極端な病態である無自覚性低血糖とは,低血糖による自律神経症状(警告症状ともいう)が出現することなく,いきなり指南力障害などの意識障害が起こる病態をいう.
●本病態は,糖尿病性自律神経障害が高度なときや膵性糖尿病のほかに,意識障害を伴う医原性低血糖の出現が,警告症状出現の血糖閾値を引き下げることによって生じる.後者の場合は,血糖自己測定を活用して低血糖を徹底して回避することで閾値が再上昇し,警告症状の回復が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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