icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina35巻12号

1998年11月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病の患者を受け持ったら 糖尿病の治療に困ったら

臨床で問題になる血糖降下・上昇作用のある薬物

著者: 戸塚康男1

所属機関: 1関東逓信病院代謝内分泌内科

ページ範囲:P.1958 - P.1960

文献購入ページに移動
ポイント
●血糖を上昇させる薬物で,日常臨床での使用頻度の高いものは,種々の降圧薬(サイアザイド系利尿薬など),副腎皮質ステロイド,抗高脂血症薬のニコチン酸誘導体などがある.
●低血糖を起こす薬物としては,抗糖尿病薬を除くとアルコールが最も頻度が高い.β遮断薬は抗糖尿病薬による低血糖症を助長する可能性があるので注意する.腎保護作用から糖尿病患者でも最近よく使用されるアンジオテンシン変換酵素阻害薬は,インスリン作用の増強による低血糖を起こすことがある.
●糖尿病患者の薬物療法では,たとえ血糖コントロールに悪影響を及ぼす可能性があっても,その薬物の主作用によって得られる治療効果が優先される場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?