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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻12号

1998年11月発行

文献概要

続・アメリカの医学教育 スタンフォード大学病院レジデント生活・8

救急外来

著者: 赤津晴子1

所属機関: 1アメリカ・スタンフォード大学病院内分泌内科

ページ範囲:P.2039 - P.2042

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ER
 数年前から始まったアメリカのテレビドラマ「ER」が人気を呼んでいる.ERとはEmergencyRoomの略で,救急外来のことである.救急外来はアメリカの医療機関のなかで,ある独特の位置を占めている.一つは,アメリカの外来はたいていどこでも予約制のため,今日診てもらおう,と思ってもすぐには予約が取れない.そこで緊急患者は救急外来を訪ねることになるのであるが,この「緊急」という言葉の解釈が人によってだいぶ異なる.したがって,救急外来には救急車で瀕死状態で運ばれてくる重症患者から,心配だからとにかく今日のうちに診てもらいたい,とやって来る患者まで,様々な容態の人々でごった返すことになる.もう一つは,医療保険を持たない人口の増加に伴って,救急外来がプライマリ・ケアの代わりに利用されるようになりつつあるという側面である.
 スタンフォード大学病院の救急外来には約25床のベッドがあり,そこでは救急医療を専門とするAttending Physician,インターン,レジデントのほか,内科,外科,小児科のインターンとレジデントが日夜仕事をしている.このうち3ベッドがtrauma(救急外科)用で,外傷のひどい患者専用である.内科のインターンあるいはレジデントとして救急外来勤務につくと,小児を除き,大人の患者であれば,産婦人科系,精神科系,眼科系をはじめ軽外傷,皮膚病など,内科疾患に限らず様々な患者を診ることとなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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