icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina35巻12号

1998年11月発行

文献概要

CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・23

診療コストと検査の選択が医師—患者関係にかかわる

著者: 箕輪良行1 柏井昭良2

所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2 2自治医科大学看護短期大学

ページ範囲:P.2044 - P.2045

文献購入ページに移動
 症例:高額な検査を希望した脳梗塞を疑う男性
 イシカワさんは,話しづらさと後頸部の不快感を訴えて受診した48歳の男性である.1週間ほど前から自覚症状があり,ゴルフクラブをスイングするといつも通りにならないという.不動産の営業担当でやり手のイシカワさんは,酒,カラオケ,タバコはもちろん,つき合いは何でもOK.若いときは国体のスキー候補になるほどのスポーツマンだった.
 「親は血圧が高くて,脳卒中で亡くなりました」診察すると血圧は156/104mmHg,脈拍72回,軽度肥満であった.神経学的所見では著明なものはなく,内頸動脈雑音や心雑音を認めない.意識消失,痙攣,嘔気の病歴はなく,心房細動もみつからなかった.高血圧がみられ,家族歴もあり脳梗塞のリスクはあるが,現在は所見がない.一過性脳虚血発作や脳梗塞も疑われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?