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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻13号

1998年12月発行

文献概要

症例によるリハ医療—内科医のために・7

中枢性麻痺—痙縮への対処法(神経ブロックを中心に)

著者: 伊佐地隆1 大仲功一1 安岡利一1 大田仁史1

所属機関: 1茨城県立医療大学

ページ範囲:P.2247 - P.2254

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 脳や脊髄が様々な原因によって何らかの損傷を受けたとき現れる麻痺を中枢性麻痺という.これは,脊髄前角細胞から末梢の損傷によって生ずる末梢性麻痺と区別して考えることが多い.
 中枢性麻痺は別に痙性麻痺1)(spastic paraly-sis)と同義語のように使われることがある.正確には,パーキンソン病などのような錐体外路系の障害の場合には固縮(rigidity)を生じたり,橋,小脳の損傷時には失調(ataxia)を伴ったり,純粋な錐体路の障害や大脳の広範な損傷の場合など,筋の緊張は低下する場合もあるので,中枢性麻痺=痙性麻痺とはならない(表1)2).しかし,中枢神経疾患においては通常複数の経路の神経が巻き込まれるので,筋は痙縮(spasticity)を示し,痙性麻痺となって現れる場合が圧倒的に多く,中枢神経疾患のリハビリテーション(以下,リハ)ではこれが問題となることが非常に多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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