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医道そぞろ歩き—医学史の視点から・34
プロカと大脳機能局在説
著者: 二宮陸雄1
所属機関: 1二宮内科
ページ範囲:P.404 - P.405
文献購入ページに移動 1861年の春,パリの人類学会でガルの言語機能前頭葉局在説が論議された.ガルはドイツ生まれのフランス解剖学者で,友情,誇り,野心,詩才など27の性質を頭蓋骨の上に投影する,いわゆる骨相学(Phrenologie)を提唱した人であるが,40年ほど前に出版した本の中で,言語(記憶)は精神機能の基本素材であり,前頭葉に局在していると述べていた.
このガルの考えは,シャリテ病院の内科教授が100症例以上の脳腫瘍患者でこれを支持したものの,高名な脳生理学者が脳の破壊や刺激実験でこれを否定して,一般には脳の機能は局在せず,脳は一つの全体臓器であると考える人が多かった.
このガルの考えは,シャリテ病院の内科教授が100症例以上の脳腫瘍患者でこれを支持したものの,高名な脳生理学者が脳の破壊や刺激実験でこれを否定して,一般には脳の機能は局在せず,脳は一つの全体臓器であると考える人が多かった.
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