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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻3号

1998年03月発行

今月の主題 内科医に必要な癌のマネジメント

抗癌剤による副作用のマネジメント

嘔気・嘔吐

著者: 原猛1

所属機関: 1和歌山県立医科大学第2内科

ページ範囲:P.462 - P.464

文献概要

ポイント
●抗癌薬による嘔気・嘔吐は,acute emesis,delayed and persistent emesis,anticipatoryemesisに分類される.
●抗癌薬による嘔気・嘔吐は,若年者,女性,飲酒歴のないもの,前治療のあるもの,また投与方法では薬剤の量が多いほど,注入速度が速いほど,投与間隔が短いほど高率に出現する.
●催吐作用の強い抗癌薬としてはcisplatin(>50mg/m2),cyclophosphamide(>1,500mg/m2),methotrexate(>1,000mg/m2),dox orubicin(>60mg/m2)などがある.
●多剤併用療法で催吐作用が増強する場合がある.
●制吐療法としては5-HT3受容体拮抗薬の予防的投与が広く行われ,有効率は高い.無効例には副腎皮質ステロイドなど他剤との併用,制吐薬投与時期,抗癌薬投与方法の工夫および患者の精神面のケアなどの対策が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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