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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻5号

1998年05月発行

文献概要

Drug Information 副作用情報・26

ステロイド剤による大腿骨頭壊死

著者: 浜六郎1

所属機関: 1医薬ビジランスセンターJIP

ページ範囲:P.957 - P.959

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◆症例
 Aさんは女性で当時24歳.それまで特別な既往歴はなかった.2日前から下痢,当日には発熱,下痢,嘔吐,腹痛を主訴として,B内科を受診.感冒として治療中,受診3日目に手足の発疹,発熱,腹痛を認め,CRP+4,白血球数は7,000/mm3,白血球の分類では好酸球がやや増加しているほかは特別な異常は認めなかった.生化学検査で血清アミラーゼ値が1561U/lと高値であったために入院.入院後,急性壊死性膵炎に移行するかもしれないとの危惧からIVHを実施し,入院4日目からコハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(以下,メチルプレドニゾロンと略)のパルス療法を1g/日,1週間の予定で開始し,アミラーゼが正常化した後も,EBV-VCA-IgGの結果が640倍であることが判明したため,「劇症型伝染性単核球症」との診断のもとにメチルプレドニゾロンのパルス療法を続行した.
 メチルプレドニゾロン投与3日目には解熱し,メチルプレドニゾロン1g/日の投与は1週間で終了し,以降漸減する意図で500mgに減量して続行した.減量6日目に再度発熱(37.9℃)をみたために,炎症の再燃と考えて1,000mgに増量したところ,解熱したので,1,000mgをさらに9日間続行し,以降漸減するつもりで10日目より500mgに減量し,2日間投与後,500mgを隔日投与し,減量してから8日目に中止した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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