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文献概要
今月の主題 カルシウム・骨代謝異常症と骨粗鬆症 低カルシウム血症
副甲状腺機能低下症
著者: 水梨一利1
所属機関: 1東北大学医学部第2内科
ページ範囲:P.1020 - P.1022
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●低Mg血症は,PTH分泌とPTH不応により低Ca血症をきたすので,血清Mgの測定を忘れてはならない.
●常染色体優性遺伝性の低Ca血症を示す病態には,副甲状腺細胞のCa受容体のgain-of-function mutationsによるものがある.高Ca尿症が認められ,ビタミンD治療によりnephrocalcinosisと腎機能低下をきたすので,副甲状腺機能低下症との鑑別を要する.
●PTH分泌低下による副甲状腺機能低下症では,遠位尿細管におけるCa再吸収が低下しており,治療後に血中Caの上昇に伴い高Ca尿症をきたしやすい.したがって,Caの尿中排泄量に注意しながら血中Caを正常範囲の低めに維持することが望ましい.
●低Mg血症は,PTH分泌とPTH不応により低Ca血症をきたすので,血清Mgの測定を忘れてはならない.
●常染色体優性遺伝性の低Ca血症を示す病態には,副甲状腺細胞のCa受容体のgain-of-function mutationsによるものがある.高Ca尿症が認められ,ビタミンD治療によりnephrocalcinosisと腎機能低下をきたすので,副甲状腺機能低下症との鑑別を要する.
●PTH分泌低下による副甲状腺機能低下症では,遠位尿細管におけるCa再吸収が低下しており,治療後に血中Caの上昇に伴い高Ca尿症をきたしやすい.したがって,Caの尿中排泄量に注意しながら血中Caを正常範囲の低めに維持することが望ましい.
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