medicina35巻8号

1998年08月発行

今月の主題 循環器疾患の低侵襲治療

虚血性心疾患

低侵襲冠動脈バイパス術（MID-CAB）

著者： 小池茂文¹ 大川育秀¹ 松本興治¹

所属機関： ¹国立療養所豊橋東病院心臓血管外科

ページ範囲：P.1357 - P.1359

文献概要

ポイント
●左小開胸での拍動下左内胸動脈—前下行枝バイパス術（低侵襲冠動脈バイパス術：MID-CAB）が，1995年にBenettiらにより報告された．
●低侵襲冠動脈バイパス術は，左開胸で左内胸動脈と左前下行枝を拍動下で吻合するものを中心としている．右胃大網動脈を右冠動脈に吻合するものを含める場合もある．
●1996年に日本でも初めて行われるとその低侵襲さが脚光を浴び，以来急速に普及しつつある．今後は心臓外科医にとって必須の手技となってくるため，熟練のための努力が必要である．