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文献詳細

雑誌文献

medicina35巻9号

1998年09月発行

文献概要

今月の主題 腹部エコーToday 腹腔内臓器における腹部エコー法の役割

胆嚢,胆管,脾臓

著者: 泉里友文1 羽木裕雄1 跡見裕1

所属機関: 1杏林大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1546 - P.1549

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ポイント
●胆嚢はエコー検査で最も明瞭に描出される臓器であるが,よい像を得るには患者の呼吸と体位を工夫することが必要である.
●胆嚢は多重反射などのアーチファクトがよく出現する.
●胆嚢壁肥厚を呈する慢性胆嚢炎,胆嚢アデノミオマトーシスと胆嚢癌の鑑別が重要である.
●胆嚢小隆起性病変では,エコー像でコレステロールポリープか否かを鑑別する.
●胆石のエコー像により結石の性状が判断できる.
●胆管は門脈の走行に沿って描出される.
●胆管の狭窄,閉塞部位は,肝内胆管の拡張,胆嚢の腫大,総胆管の拡張の有無などで鑑別する.
●胆嚢からの落石による総胆管結石では肝内胆管拡張が軽度なことが多く,結石の診断率も50〜60%くらいである.
●胆管癌浸潤型は総胆管の途絶,先細り像を呈するが,胆管壁の肥厚像は稀である.
●胆管癌の壁浸潤範囲を判断するのは困難なことが多い.
●脾臓上方の前〜外側は肺がかぶるため描出しにくい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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