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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻1号

1999年01月発行

文献概要

今月の主題 抗菌薬の適切な使い方 抗菌薬を適切に使うために知っておくべきポイント

抗菌薬を適切に使うための基本的な考え方

著者: 古川恵一1

所属機関: 1聖路加国際病院内科感染症科

ページ範囲:P.6 - P.8

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抗菌薬治療の重要な目標
 抗菌薬治療の重要な目標は,①最も適切な抗菌薬を選択して,最適な量を,最適の期間投与して,最も少ない副反応で,感染症を治癒させる(または予防する)ことである.また,②薬剤耐性菌をできる限り生じさせないようにすることである.
 各種薬剤耐性菌が問題になっている今日,②にももっと配慮すべきである.特に広域スペクトラムの第3,第4世代セファロスポリン,カルバペネムなどの長期使用により,常在菌叢を減らし,薬剤耐性菌の出現と定着,さらに二次感染のリスクを高める.したがって,これらの抗菌薬の使用は適応症に限って使用し,可能であれば短期間の使用を行い,より狭域スペクトラムの他剤が適応となれば変更する(特に院外感染症において,カルバペネムなどが適応となる例は少ない).また,MRSAが検出されても,感染を起こしていないcolonizationの症例に不要なバンコマイシンを投与することも控えるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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