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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 内科研修医が実施すべき基本的検査手技

塗抹検査

著者: 喜舎場朝和1

所属機関: 1沖縄県立中部病院内科

ページ範囲:P.38 - P.39

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 細菌感染によると思われる発熱患者に適切な治療を施すには,できるだけ正確な診断が先行しなければならない.病状の悪い患者を目前に,手をこまねいて培養結果を待つわけにもいかない一方,鑑別診断を絞らずに,性急に広域スペクトル抗菌薬を投与する傾向は戒められなければならない.
 診断方法として,問診・診察・スクリーニング的検査が重要であることはいうまでもない.これらのデータから,まず感染病巣を特定し,その部位から検体を採取するように努め,その検体について細菌学的検査を進める.これには大別して塗抹検査と培養検査がある.培養が最も重要な検査であることはいうまでもないが,その結果を得るのに少なくとも2〜3日を要する.早期に起炎菌に対するめどをつけるために,塗抹検査を用いる理由がここにある1,2).これは発熱患者の“診察の一部”と考えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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