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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液検査 血球検査

砂糖水試験/Ham試験

著者: 佐藤晶子1 二宮治彦1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系血液内科

ページ範囲:P.116 - P.116

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 正常な赤血球は,細胞膜上に補体制御因子(CD55,CD59)を発現することにより,細胞膜上における補体活性化反応による溶血を抑制している.しかし,発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hemoglobinuria:PNH)における異常赤血球は,CD55およびCD59が欠損するために,いわゆる補体感受性が亢進している.砂糖水(庶糖水)試験とHam試験は,この補体感受性の亢進した赤血球を検出するための試験である.
 砂糖水試験は,イオン強度の低い蔗糖水中では補体が赤血球に結合し溶血しやすくなること(古典的経路)を,Ham試験は,新鮮血清を塩酸で酸性化(pH6.5〜7)することにより補体の副経路が活性化されることを,それぞれ利用した赤血球の補体感受性の検査法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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