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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集

血液検査 血球検査

白血球数

著者: 奈良信雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科臨床検査医学

ページ範囲:P.118 - P.121

文献概要

異常値か出るメカニズムと臨床的意義
 白血球は,骨髄の中で造血幹細胞が分化,成熟して産生される.成人では日々ほぼ1011個の白血球が作られている.末梢血液中を循環するだけでなく(循環プール:circulating pool),毛細血管壁に付着したり血管壁に沿って流れるものもあり(辺縁プール:marginal pool),感染症や外傷などの病態に応じて白血球は適宜動員される.さらに血管内から組織へと遊走しているものもある(組織プール:tissue pool).
 白血球は,好中球,好酸球,好塩基球,リンパ球,単球からなる.これらは,異物貪食,殺菌,免疫応答,アレルギー反応などの役割を担っており,感染,外傷,組織崩壊,腫瘍などの際において炎症反応の主体をなす.このため,白血球数の増減により,感染症などの診断や経過観察を行うのに有用な指標となる.また,白血病など血液・造血器疾患の診断や経過観察にも重要である.さらに,薬剤などの副作用として白血球数に変動のみられることもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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