icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液検査 凝固/線溶系検査

フィブリノゲン

著者: 村上直己1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院検査部血液検査科

ページ範囲:P.158 - P.158

文献購入ページに移動
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 血管組織が破綻すると,血小板による一次止血とともに凝固系が発動される.凝固の最終段階においては,形成されたトロンビンの作用でフィブリノゲンからフィブリノペプチドA,フィブリノペプチドBが離れフィブリンモノマーになり,重合してフィブリンポリマーを形成する.さらにトロンビンによって活性化されたⅩⅢ因子が作用して不溶性フィブリンとなり,強固なフィブリン血栓が形成され凝固機序は終了する.一方線溶亢進状態では,プラスミンの作用でⅤ・Ⅷ・ⅩⅢ因子とともにフィブリノゲンも分解を受ける.測定は,トロンビン添加による凝固時間を応用したトロンビン時間法が広く用いられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?