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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 蛋白

オリゴクロナルバンド

著者: 櫻林郁之介1 藤井英治2 実方和宏2

所属機関: 1自治医科大学附属大宮医療センター検査部 2(株)エスアールエル

ページ範囲:P.220 - P.221

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 オリゴクロナルバンド(oligoclonal bands:OB)は,髄液中に検出される免疫グロブリンである,含まれる成分がほとんどimmunoglobulin G(IgG)であることが多く,ポリクロナルなIgGとは区別されている.中枢神経系内に存在する2つ以上の形質細胞によって産生され,IgGの多様性に制限があることを意味している.
 多発性硬化症(MS)や中枢神経系の感染症では,髄液中:脳血液関門(BBB)の免疫グロブリンが増加し,BBBでの抗体産生を反映するが疾患特異性は低いと考えられる.手技的には,髄液蛋白のアガロースゲル電気泳動法でγ分画に1から数本の不連続な異常バンドとして認められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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